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五輪を追い風に進む周辺開発

五輪を追い風に進む、民間企業やデベロッパーによる周辺開発










<2013年1月の立候補ファイルより・バレーボール会場となる有明アリーナ>



 


不動産買い時、五輪で価格上昇 6割が回答ダイワロイヤルに決定 有明南K区画特区で開発を検討 NTT都市開発三井不動産 ホテル出店を加速 外資と提携も京急電鉄が築地にホテルを開発 15年春開業




不動産買い時、五輪で価格上昇 6割が回答(2014/1/27)|このページのトップへ


 「不動産は買い時」「五輪開催は不動産価格押し上げる」―。野村不動産アーバンネット(新宿区)がことしに入って行った意識調査で、6割以上がこのように回答していることが分かった。


 不動産の購入検討者を中心とした情報サイト「ノムコム」の会員を対象に1月7日から13日までの期間、インターネットで調査した。不動産について、「買い時だと思う」と「どちらかといえば買い時だと思う」を合わせ全体の62.4%が「買い時」と回答。前回調査時より1.5ポイント増え、「買い時」感が高水準で推移している。理由では「住宅ローン金利が低水準」が最も多く55.9%、次いで「今後、物件価格が上がると思われる」が45.8%となった。不動産の価格について「上がると思う」は前回調査から3.9ポイント増え48.7%。上がると思う理由は「アベノミクス効果」に加え「東京オリンピック効果」に期待する意見が目立った。


 また、東京五輪の開催で「不動産価格はどのような影響を受けるか」という問いに対し、68.1%が「価格を押し上げる」と回答した。東京のインフラ整備や再開発計画の中で注目しているプロジェクトは「五輪に向けた臨海部の大型開発(競技場・選手村などの整備)」がトップ、2位は「成田・羽田両空港を連絡する都心直結線」、3位は「中央リニア新幹線の整備」となった。




ダイワロイヤルに決定 有明南K区画(2013/11/18)|このページのトップへ


 東京都港湾局は、臨海副都心有明南K区画の進出事業予定者をダイワロイヤル(千代田区)に決めた。同社は江東区有明3ノ1ノ71ほかの敷地面積約5737平方bにホテル400室と商業施設を建てる提案をした。


 事業開始予定の時期は2017年11月。予定事業費は約86億円(うち用地費は約41億円)。施設の規模は地下1階地上20階建て延べ2万0858平方b。また、りんかい線国際展示場駅とゆりかもめ有明駅を結ぶ通路を整備し歩行者ネットワークを創出する。


 臨海副都心を含む東京湾岸では、東京五輪など国際的な大型イベントを控えホテル開発が増えている。ジョーンズ ラング ラサール(千代田区)によると、ビジネスやレジャー需要が拡大、都心部にあるホテルの客室単価はリーマン・ショック前の水準にまで回復した。今後も需要増を見込んで外資や国内大手デベロッパーによる開発が続くという。




特区で開発を検討 NTT都市開発(2013/11/12)|このページのトップへ


 NTT都市開発(千代田区)は、東京都心で新たな開発を具体化する。政府が都市再生分野で大胆な規制緩和を検討する国際戦略特区や、東京都が外国企業を誘致するアジアヘッドクォーター特区といった土地を高度利用できそうなエリアが対象となる見通し。特区内でNTTグループが保有する資産などを有効活用する考えだ。


 2020年東京五輪開催を追い風に、東京の都心部や臨海部で開発を進める。10月に社内組織「タスクフォース」を設置。晴海四丁目地区など都心に保有する資産の有効活用を検討し始めた。晴海四丁目の案件では同社が現地に3カ所計3092平方bを保有している(共有持分を含む)。いずれも建物付き土地で、利活用について「多面的に検討している」(牧貞夫社長)。


 不動産賃貸事業では、再開発を進める。NTTグループから取得した「銀座一丁目計画」は15年9月に竣工する予定。旧東新ビルがある「新橋一丁目計画」でも再開発を検討中だ。




三井不動産 ホテル出店を加速 外資と提携も(2013/10/25)|このページのトップへ


 三井不動産グループ(中央区)は、東京など大都市圏と地方の政令指定都市へホテルを積極的に出店する。世界各国でホテルを所有・運営する外資との提携も進める。現在、銀座などで5物件・計約1200室を新規に開発中であるほか、複数の用地で事業化を具体的に検討しているという。同社によると、外国人客の増加などを要因に既存ホテルの稼働は好調。2020年に開催予定の東京五輪を控えた今後の需要増を見込んで、ホテル投資を加速する。


 現在、グループが運営する三井ガーデンホテルズは全国15ホテル(客室数4037室)。新規で▽柏の葉(千葉県柏市)▽名古屋(名古屋市中村区)▽京都新町 別邸(京都市中京区)▽大阪プレミア(大阪市北区)―4件のほか、中央区銀座で「ミレニアム 三井ガーデンホテル 東京」を計画。15年初めに開業予定で、設計施工は鹿島(港区)が担当。この物件はシンガポールのホンリョングループが建てる建物のホテル部分を三井不動産が賃借し、三井不動産ホテルマネジメントが運営する。こうした外資との提携は「(今後も)十分に考えられる」(三井不動産ホテルマネジメントの石田健社長)。


 同社によると、観光やビジネスを目的とした訪日外国人の宿泊客が増えている。東京エリアでは同社主要ホテルの13年上期の外国人宿泊客数が前年同期比50%増えたという。既存ホテルのリニューアルでは、5〜7年サイクルで改修などを進めていく考えだ。




京急電鉄が築地にホテルを開発 15年春開業(2013/10/8)|このページのトップへ


 京浜急行電鉄(港区)は、中央区築地に宿泊特化型ホテル「京急EXイン 東銀座(仮称)」を開発するため、建設用地を取得した。着工時期は未定だが、2015年春のオープンを目指す。今後、設計・施工者の選定作業を進める計画だ。メーンとなるビジネス客に加え、東京オリンピックの観光需要を見込んでホテルを新設する。


 建設予定地は、中央区築地2ノ1506ノ30ほか(地名地番)。土地面積は641平方b。最寄り駅の東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩約2分。都営浅草線と日比谷線が乗り入れる東銀座駅からも、徒歩3分でアクセス可能な好立地にある。施設規模は鉄骨造13階建てで、延床面積は4243平方b。客室数は約200室を想定。具体的な施工スケジュールは未定としている。


 同社は、これまで品川区を中心とした都内や横浜市内に「京急EXイン」7店舗を開業。東京オリンピックの宿泊需要への対応を見越して、15年には川崎市川崎区でも170室規模のホテルの新設を計画している。




<関連情報>

http://www.kentsu.co.jp/feature/view.asp?cd=312">競技会場・選手村など施設整備に向けた動き

http://www.kentsu.co.jp/feature/view.asp?cd=313">会場周辺区も五輪開催を視野にまちづくり

http://www.kentsu.co.jp/feature/view.asp?cd=316">受け入れ態勢整備へ、官民一体となり積極的な取り組みを

http://www.kentsu.co.jp/feature/view.asp?cd=315">地方の資材高騰と人手不足懸念 東京五輪に対する意識調査


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