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熊本地震でも「G・K・K」実践

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第28回測量の日に寄せて


越智繁雄



熊本地震でも「G・K・K」実践

国土地理院院長 越智繁雄




2016年熊本地震により、多大な被害が発生し、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被災された皆様には心よりお見舞い申しあげます。

「測量の日」は、測量法が1949年6月3日に公布されてから89年(平成元年)で40年を迎えたことを機会に、測量と地図の役割と重要性について多くの皆さまに理解を深めていただくことを目的として制定され、今年で28回目を迎えました。

測量と地図は、国土の位置・姿・形を正確に知るための「国土を測る」、その測られた地理空間情報を分かりやすくするため地図化する「国土を描く」、さらには災害時の復旧・復興の基礎となり平時の防災などにも役立てる「国土を守る」という、国民の安全・安心の確保や社会経済活動に必要不可欠な役割を担っています。また、その役割は、全ての建設プロセスの最上流にあり、社会資本整備をはじめ国民の経済活動や生活において、信頼度の維持・向上や発展性を決める重要なものになっています。


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その役割を果たすために、「G(技術)」、「K(広報)」、「K(教育)」を三つの柱として、一つ一つを丁寧に、かつ三位一体のものとして取り組む必要があるものと考えています。

「G(技術)」は、あらゆる活動の基盤です。精度が高く信頼できる測量成果や地理空間情報を提供するため、常に技術の発展をキャッチし、古い技術と新しい技術を融合化し高い技術力へと昇華させ、さまざまな事業に展開してきています。例えば、無人航空機(UAV)の公共測量への適用や干渉SAR技術を用いた地盤・地殻の変動監視などは、社会への実装技術として大きな貢献が期待されます。「K(広報)」は、測量や地図が社会のあらゆる場面で役立っていることをしっかりと国民に伝えるとともに、国土管理、地域の安全・安心、生活の利便に欠かすことができない重要な役割を担っていることを理解していただくために重要な取り組みです。そして広報と車の両輪を成すもう一つの「K(教育)」は、測量と地図の本当の姿を正確に伝えるだけでなく、地理的な見方や考え方を身に付けることにより、社会の変化や世界の動きを見通す力を養うとともに、自らの命や生活を守る行動に直結する取り組みとなります。

4月に発生した熊本地震において、国土地理院では、空中写真・UAVによる上空からの撮影、土砂崩壊地の判読、電子基準点・衛星画像の解析による地殻変動の把握などを迅速かつ正確に情報提供し、防災機関などの応急対策活動に役立ててもらうこと、被災者の方々に被害の状況などを、確実に伝え、把握してもらうこと、さらに、記録を残して次なる災害の備えとして活用してもらうこと、に思いを込めて「G・K・K」を実践したところです。

国土地理院では、全国各地において「測量の日」の関連行事をはじめ、「G・K・K」を合い言葉に、測量と地図の役割と重要性につきまして、さらなる情報の発信・受信・共有を推進していきます。国民の皆さまには、一層のご理解をいただきますようお願い申し上げます。



 



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