岐阜県が2012年度から事業着手し、2014年度から建設工事を進めてきた「羽島特別支援学校」が1月末に完成し、4月に開校を迎えた。
岐阜県は、2006年3月に策定した「子どもかがやきプラン」(2009年3月改訂)に基づき、県内の各地域に特別支援教育の核となる特別支援学校を整備するとともに、特別支援教育を推進するための体制整備に取り組んできた。羽島特別支援学校は、特別支援学校の未整備地域に、知的障がい、肢体不自由、病弱等の障がいに対応できる総合化した特別支援学校として整備された。
「子どもかがやきプラン」では、今回の羽島特別支援学校を含めて、これまでに新設7校を開校してきた。今後は、2017年4月新設開校予定の岐阜清流高等特別支援学校の整備を行うことで、県立の特別支援学校は20校となり、「子どもかがやきプラン」における新設特別支援学校整備は完了することになる。
羽島市、羽島郡二町を中心とした地域の皆様から約9万9千人の署名をいただき、「できる限り早期に特別支援学校の開校を実現してほしい」とのご要望をいただいてから10年が過ぎようとしています。その間、多くの児童生徒や保護者の皆様方にたいへんなご苦労をお掛けして参りました。しかし今、これまでご支援・ご協力をいただいてきましたすべての関係者の思いと努力が実を結ぼうとしています。
平成28年4月、岐阜県立羽島特別支援学校が開校します。当校は、小学部から高等部までの一貫した教育や可能性を最大限に伸ばす教育をとおし、障がいの程度に応じて一人一人が「地域に貢献できる」力の育成に取り組みます。この地域の特別支援教育の中心となる学校として、信頼され愛される学校を目指しますので、是非ご期待ください。
【校舎の特徴】
校舎は、小学部から高等部までの一貫した教育の充実を図るため、障がいのある児童生徒の一人一人の教育的ニーズに対応した教育活動ができる施設・設備を充実させている。
重複障がい等の児童生徒が使用する教室やプレイルーム、自立活動室には、吊り遊具を設置するためのフックを天井に設置したり、2つの教室を1つのスペースとして使用できるパーテーションを設置したりして、多様な教育活動に対応できるようになっている。
校内には外部の方にもご利用いただける喫茶サービス用の交流テラスや多目的室も整備し、高等部の生徒が食品加工室で焼いたパンやクッキーを、飲み物と一緒に地域の皆様に提供することで、一人ひとりが地域との触れ合いを通して、障がいの程度に応じて働くためのコミュニケーション能力やマナーを身につけることができるようにした。
バレーボールコートが2面ある屋内運動場やサッカーコートが取れるグラウンド、25mプールやジャグジープールも完備しており、児童生徒が体育や部活動で力いっぱい運動することができる。
また、岐阜南部地域における特別教育のセンター的役割を果たすため、地域支援センター室を設置しており、地域住民にとって最も身近な公共施設として活用される場となるものと考えている。
【学校概要】
・所在地 羽島市正木町大浦230-1
・小学部、中学部、高等部を設置し、一貫した教育を実施
・知的障がい、肢体不自由、病弱、重複障がいに対応
・児童生徒数200名程度を想定した施設設備の充実
・普通教室45室、全室冷暖房を完備、重複障がい学級には床暖房も完備
・理科室、音楽室等の教科学習用特別教室7室を整備し、教科学習に対応
・食品加工、ビルクリーニング、窯業等の作業学習用特別教室6室を整備し、職業教育を充実
・心身の発達を促すためのジャグジープールや自立活動室、プレイルームを完備
・体育や部活動で思い切り運動ができる体育館、グラウンド、25mプールを完備
- 工事名
羽島特別支援学校建設工事 - 所在地
岐阜県羽島市正木町大浦230-1 - 発注者
岐阜県 - 主要用途
特別支援学校 - 敷地面積
20,438.74u - 延床面積
管理教室棟 4,001.39u
高等部棟 2,606.38u
体育館棟 1,999.37u
その他(キャノピー、渡り廊下、器具庫等)615.79u - 構造規模
管理教室棟 鉄筋コンクリート造2階建
高等部棟 鉄筋コンクリート造2階建
体育館棟 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造2階建
その他(キャノピー、渡り廊下、器具庫等)鉄筋コンクリート造、鉄骨造 - 工事期間
平成26年10月中旬〜平成28年1月末