静岡県が進めるファルマバレープロジェクトの新拠点として旧長泉高校跡地(長泉町)に整備した「静岡県医療健康産業研究開発センター(愛称:ファルマバレーセンター)」が9月1日にフルオープンした。地域の住民や患者・家族、行政、産業、学界らが協働で医療やものづくり、ひとづくり、まちづくりに取り組むファルマバレープロジェクトの中核的支援機関として期待される。
静岡県医療健康産業研究開発センター (愛称:ファルマバレーセンター)は静岡がんセンターに隣接。入居する中間支援機関「公益財団法人静岡県産業振興財団(ファルマバレーセンター)」により、静岡がんセンターと入居企業とのマッチングや地域企業へのワンストップ支援が行われる。
今年3月に開所済みの「リーディングパートナーゾーン」や「地域企業開発生産ゾーン」と、9月に開所した「プロジェクト支援・研究ゾーン」で構成。旧長泉高校の校舎や体育館などを生かして地元業者らが改修を進めた他、地域企業開発生産ゾーンとリーディングパートナーゾーンの一部など新築した。施設面積は約17000平方b。県産業振興財団(愛称:ファルマバレーセンター)が指定管理を行っていく。
施設の一例として、プロジェクト支援・研究ゾーンには、ファルマバレーセンター事務所やレンタルラボ、レンタルオフィス、支援スペース、リフレッシュスペースを確保。
レンタルラボは研究室57平方b×12室、実験室57平方b×4室、90平方b×1室を用意。レンタルオフィスは研究支援室32平方b×6室。支援スペースは試作室や常設展示場、貸会議室など、リフレッシュスペースは食堂や休憩室などを用意した。
医薬を意味するファルマとIT産業のシリコンバレーを組み合わせ、医薬・健康産業の集積地となるよう期待を込められた「ファルマバレー」。ファルマバレーセンターには研究開発機能のみならず生産機能も確保。隣接するがんセンターからの臨床現場の生の声を活かし周辺企業とのタイアップを促進して研究開発を行うことにより、地域の医療産業の発展や患者・家族が安心し満足できる医療を提供する優秀な人材の活躍、さらに国内外への医療製品の販路が確保される「医療城下町」を目指していく。
2011年度 長泉高校跡地をファルマバレープロジェクト用地として活用する方針を決定
12年度 基本構想策定
13年度 基本計画策定
14年度 整備着手
16年3月 一部開所(リーディングパートナーゾーン、地域企業開発生産ゾーン)
16年9月 全部開所
・開発生産A・B棟建築(開発生産A棟S1F513u、開発生産B棟S1F1032uに係る建築(外構含む))
・北棟改修建築工事(北棟RC3F4302u(改修)、EV増設)
・別棟改修建築工事(別棟SRC2F2543u(改修)、渡り廊下増築)
・研究開発生産棟建築工事(研究開発生産棟S2F2186u(増築))
・南棟・中央棟改修等建築工事(中央棟S3F1358u(増築)、南棟RC3F4569u(改修))
・各棟機械設備工事、排水施設工、照明施設工など
発注者:静岡県経済産業部