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(2017/05/26)

 

【静岡県】浜松市の橋梁長寿命化
〜新たな道路橋長寿命化計画に基づき修繕実施〜

馬込大橋


 高度経済成長期に多くの道路や橋梁などが整備され、生活レベルは飛躍的に向上した。しかし、それから50年以上が経過した現在、多くのインフラが老朽化し、保全や補修などの維持管理が課題となっている。
2016年度に新設した「道路保全課」は、浜松市が保有するインフラの適切な管理と保全に一体的に対応。損傷が軽微な段階から適切な修繕を実施する「予防保全型管理」を柱に維持管理を行っている。
道路保全課の加藤隆康課長に市が管理する橋梁の保全・補修に関する取り組みなどを聞いた。

 

加藤隆康

―浜松市の橋梁の保全・補修の取り組み方針について聞かせてください。
「浜松市では、現在約5900橋を管理していますが、建設後50年を超す橋梁が今後急速に増加していきます。適切に管理しなければ、突発的な事故により地域社会だけでなく、人命に大きな影響が出ることが懸念されるとともに、多大な投資を余儀なくされます。問題回避のため、定期点検により損傷が軽微な段階から適切な修繕を実施する『予防保全型管理』への移行が必須です。また、膨大な数の管理橋梁を全て同じ水準で維持管理していくことは困難なため、リスクベースメンテナンスの考え方に基づいた維持管理が必要です」

―長寿命化、維持管理の指針はどのような状況ですか。
「これまでは、11年度に策定した橋梁長寿命化計画に基づき、橋梁の補修や修繕を実施してきました。この計画では、市内にある約5900橋のうち対象が323橋とごく一部だったため、16年度末に新たに『浜松市道路橋長寿命化計画』を策定しました」
「新たな計画では、全管理橋梁を対象にリスクベースメンテナンスの考え方を取り入れ、緊急輸送路など路線の重要度と橋長に応じた優先度区分を設定し、『予防保全を目標』に維持管理を進めていきます。計画策定に当たっては、以前の長寿命化計画と耐震補強計画を包括し、塗り替えや法定点検計画なども盛り込みました」

―点検の進め方について聞かせてください。
「橋梁の定期点検は14年度の道路法改正に伴い、5年に1回の近接目視による点検が義務付けられました。市では、18年度までに1回目の定期点検を完了する予定です。当面の方針として、重点管理路線や緊急時路線、平常時路線のうち橋長15メートル以上を対象とするレベルA、重点管理路線などの橋長15メートル未満と重点管理路線など以外にある橋長15メートル以上を対象とするレベルBは、点検を主として外部に委託します。レベルA、B以外の橋梁はレベルCとして、主として市役所職員で点検を実施します。市内にある約5900橋のうち、橋長10メートル以上の約2000橋は外部に委託、その他の橋梁約3900橋は職員が点検を行うことになります。外部委託・職員実施分を合わせ、17年度は約1400橋の点検を計画しています」


横山橋


―耐震補強について聞かせてください。
「耐震補強は、新たに策定した『浜松市道路橋長寿命化計画』に以前の計画から継続する整備も盛り込んで実施していきます。1996年度より前の道路橋示方書に基づいて整備した緊急輸送路上にある橋長15メートル以上で橋脚を有する橋梁の56橋と跨線橋20橋、跨道橋28橋の計104橋は、18年度までに全て耐震補強を終えることを目指します。19年度以降は、昨年度国から移管された国道301号の弁天大橋や中浜名橋など現計画に含まれていない橋梁の補強を進めます。また、緊急輸送路間を結ぶ路線や緊急輸送路と災害拠点を結ぶ路線に架かる橋梁は、落橋によって孤立する地域が発生しないように耐震補強が不可欠と考えています」

―17年度はどのような事業を予定していますか。
「斜面崩壊に伴い被災した国道473号原田橋の再建では、16年度に引き続き橋梁下部工(橋脚工)を進めるとともに、橋梁下部工(橋台工)、上部工を実施していきます。工期や施工環境など厳しい条件下ですが、19年度の完成を目指します。橋梁補修は、国道152号の馬込大橋など121橋で計画しています。馬込大橋は橋面舗装修繕を実施し、17年度で工事を完了する予定です。耐震補強は、国道362号犬居橋や国道152号の横山橋など6橋を計画しています。16年度から実施している犬居橋では、橋脚巻き立てと水平力分担構造の設置を行っていきます」

―地元の建設事業者に期待することは。
「頻発する豪雨や災害への対応など日頃から地域の安全・安心を守っている建設事業者の皆さんには、大変感謝しています。われわれ市職員も一丸となって市民の安全・安心を守っていかなければなりません。人的資源など十分とは言い難い状況の中で、建設事業者の皆さんの支援や協力なくして道路や橋梁の適切な管理・保全を図っていくのは困難です。引き続きご協力をお願いします」

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