新年あけましておめでとうございます。
昨年は、経済面でもようやく回復基調がみられる中、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定するなど、日本全体に明るい兆しを感じる年となりました。大阪においても、うめきたの先行開発区域グランフロント大阪の開業といった、明るいニュースがありました。
知事就任以来「大阪の再生」が「日本の成長をけん引する」という強い意志の下、「変革と挑戦」の取組みに全力を注いでいるところです。就任3年目を迎え、2014年は、さらなる飛躍の年にしたいと思います。
柱の一つは、大阪府と大阪市で一本化した「大阪の成長戦略」に基づく持続的な「成長」の実現です。その起爆剤となるのが「特区」です。大阪の成長のためには、人材や企業が国内外から集まり、新たな価値を創出する「イノベーション都市」へと生まれ変わることが必要です。関西イノベーション国際戦略総合特区では、大阪の強みを活かしたライフサイエンスや環境・新エネルギー分野の産業・技術の強化を図り、最大「地方税ゼロ」となる税制措置やプロモーション活動等によって、企業の集積や投資が進みつつあります。
また、昨年末に法律が成立した「国家戦略特区」は、規制緩和や民間開放により民間活力を最大限に引き出す制度です。大阪から「世界に打って出る」「世界を取り込む」をテーマに、医療、都市再生、公設民営学校などのプロジェクトなど、全国一大胆な提案を大阪府・大阪市共同で行いました。今年は、特区の地域指定などが予定されており、指定獲得に向け取り組みます。そして、特区による経済効果をさらに広く府域全体に波及させ、大阪経済の主役である中小企業等の皆さんにも、景気の回復を実感していただきたいと考えています。
また、成長を支える重要な取組みとして、都市魅力の創造と発信を戦略的に進めてまいります。昨年、府・市・経済界共同で立ち上げた大阪観光局を中心に、引き続きオール大阪で都市魅力向上・発信に取り組み、観光集客の強化を図ってまいります。
さらに、来年2015年は、大坂の陣、道頓堀川開削から400年などさまざまな節目の年に当たり、大阪の魅力を世界に向けて発信していくシンボルイヤーと位置付けています。毎日、大阪のどこかでイベントが行われている「年間を通じた空前のお祭り」となるよう、今年から準備を進めていきます。行政として、規制緩和や活躍の場の提供、広域的なプロモーションなど主役である民間の取組みを支え、府域全体で大阪の都市魅力を高める取組みを加速していきます。
成長とともに、「府民の命を守る」ことは、行政として取り組むべき最も基本的な使命です。とりわけ、南海トラフ巨大地震対策は、喫緊に取り組まなければならない課題です。
「人命を守る」ことを最優先に、「防災」はもとより、被害を最小限にくいとめる「減災」の取組みが重要です。また、大阪が被災した場合、大阪経済のみならず、日本経済全体にも多大な損失を与えることになります。国家的観点から国においても必要な取組みを行うよう働きかけるとともに、大阪が「真に災害に強い都市」となるため、着実に取り組んでいきます。
まずは、津波浸水被害を防ぐための防潮堤の補強にただちに取り掛かるため、緊急の補正予算を編成しました。府域の詳細な被害想定などを踏まえ、ハード・ソフトの両面から地震・津波対策を行います。
さらに、大阪にふさわしい大都市制度をめざして、現在、「大阪府・大阪市特別区設置協議会」において、具体的な制度設計について議論を進めています。今年は、府民、市民の皆さんとさらに議論を重ね、大きな方向性を見出したいと考えています。広域行政の一元化や二重行政の解消、そして住民に身近な行政をめざし、将来、誰もが「大阪が変わった、日本も良くなった」と思えるよう「新たな大都市制度」の実現に向けて、取組みを進めます。
今年は、「国家戦略特区」や大阪が全国に先駆けて取り組む「新たな大都市制度」等を通じて、大阪から「改革」を着実に進め、実を結ばせたいと強く思っています。「大阪が変われば日本が変わる。」を信念に、首都圏とともに日本の成長をけん引し、東西二極の一極を担う「強い大阪」を目指してまいります。
皆さまの一層のご理解とご協力をお願いいたしますとともに、本年が皆様にとって実りある素晴らしい年となりますようお祈りします。
新たな大都市制度への移行に向けた正念場の年
大阪市長 橋下 徹
あけましておめでとうございます。
さて、昨年末に市長任期4年の折り返し地点を通過いたしました。就任以来、現役世代の活力の底上げをと、子育て支援施策や教育施策に重点的に取り組むとともに、規制緩和や税制措置といった「民」が活動しやすいフィールド整備に取り組んでまいりました。
昨春にはうめきたにグランフロント大阪が、今春にはあべのハルカスが全面開業するなど、大阪は今、民の力で大きく動き出しています。2015年に大阪城まちづくり400年や天王寺動物園100周年といった様々な節目の年を迎えることから、今年は2015年シンボルイヤーに向けたスパートの年でもあり、さらなる都市魅力創造に向け、官民一体となり大阪を水と光の魅力でより一層盛り上げ、賑わいの創出をめざします。
また、公募区長による個性あふれる区政運営など、「ニア・イズ・ベター」の実践や各区の実情を踏まえた防犯対策、南海トラフ巨大地震対策をはじめとする防災・減災対策にも取り組んでまいります。
こういった様々な取り組みを「成長は広域行政、安心は基礎自治行政」という役割分担のもと実施し、大阪の成長、市民生活の向上、安定した財政基盤を将来においても確かなものとするためには、新たな大都市制度を実現させなければなりません。今年はいよいよ特別区設置協定書案の作成、住民投票を経て、新たな大都市制度への移行に向けた正念場となります。
市民の皆さんに実現のメリットをわかりやすくお示しし、ご理解をいただけるよう、全力で進めてまいりますので、市民の皆さんの一層のお力添えを賜りますようお願い申しあげます。
安全元気ふるさと兵庫の実現
兵庫県知事 井戸敏三
新年あけましておめでとうございます。
わが国経済は、円高是正を背景に輸出産業を中心に明るさが出てきました。この動きを地方や中小企業へと広げ、持続可能な発展につなげていかねばなりません。人口減少や少子化、高齢化への対応、地域経済の再生、地震・風水害への備えなど、取り組むべき課題は明らかです。今こそ、これまでに培ってきた力を結集し、兵庫から成熟社会にふさわしい新たなモデル構築をめざし、挑戦していくときです。
一つには、安全安心の確保です。震災20周年に向けて、改めて兵庫の経験と教訓を発信するとともに、地震・津波・風水害対策に万全を期します。また、社会インフラの長寿命化や高齢者の地域見守りの充実など、暮らしの基盤を確かにします。
二つには、人、地域、産業の元気づくりです。若者の就業支援をはじめ、女性、高齢者、障害者の社会参画を促進するとともに、大河ドラマ「軍師官兵衛」のスタートを契機として内外の交流を拡大します。産業イノベーションの創出や農林水産物のブランド化に取り組み、産業力を強化します。
三つには、ふるさと兵庫づくりです。ふるさとへの誇りと愛着を育み、地域と歩む人々とともに、多様性を活かした兵庫らしい地域づくりを進めます。そのためにも、地方分権改革と行財政改革の着実な推進が欠かせません。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが、その翌年には関西マスターズゲームズ2021が開催されます。豊かな自然・歴史・文化が息づき、多様な産業が躍動し、そして人々がいきいきと活動する「安全元気ふるさと兵庫」を実現し、世界へ発信していこうではありませんか。
ふるさとの 未来の課題を乗り越えて安全元気の地域をつくる
神戸を「安定した成長軌道」に乗せていく
神戸市長 久元 喜造
あけましておめでとうございます。皆さんが、健やかに新年を迎えられましたことを心よりお喜び申し上げます。
昨年11月に、第16代神戸市長に就任しました。新しい年を迎え、改めて責任の大きさを痛感しております。神戸の歴史と神戸市政の歩みをしっかりと受け継ぎ、新しい未来の創造に向けて、全力で取り組んでいきます。
昨年は、神戸に新しい動きを感じるニュースが多くありました。ハーバーランドでは、アンパンマンこどもミュージアムや商業施設「umie(ウミエ)」がオープンしました。また、iPS細胞を活用した世界で初めての臨床研究がポートアイランドの医療産業都市で始まっています。
このような新しい動きは、神戸に新しい人・物・仕事・情報の流れを増やすことにつながっており、神戸の新たな成長の原動力となっています。今後は、これらの動きをさらに活発にし、神戸を「安定した成長軌道」に乗せていくことが求められます。経済の活性化やにぎわいづくり、雇用の拡大のための様々な取り組みを進めてまいります。
市民の皆さんが夢を持って元気で安心して暮らしていけるよう、全力で取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。