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 【神奈川】横浜市の一般競争、応札者減少 本紙調査(1/9)

  横浜市の公共工事の一般競争入札で、応札者がゼロで不調になったり、応札者が極端に少なかったりするケースが増えている。本紙の調査によると11月に同市行政運営調整局が行った343件の入札のうち8・2%の29件が不調になり、19・5%の67件で応札者1社のみで落札決定した。全体の4分の1を超える案件で、実質的に競争が成立していない格好だ。原因について業界からは、市の設計単価と予定価格の低さや、年度末に工事が集中することによる技術者不足を指摘する声が上がっている。同様の傾向は川崎市でも見られるようになっている。
 横浜市行政運営調整局の工事の一般競争入札で、応札者がなかったり、あっても資格を満たしていなかったりして入札が不調になるケースは、昨年8月までは全体の2%以下だったが、9月に2・7%、10月に6・0%、11月に8・2%と、年末に向けて月を追って増加した。12月は、12月31日時点で市が発表している227件の入札結果のうち12・8%の29件を占めており、11月を上回るのは確実な見通しだ。
 応札者がなかったりして不調になるケースとともに、応札者が極端に少ない入札も増加。11月に落札決定した案件では、1社しか応札のないケースが67件(入札全体の19・5%)、2社が54件(同15・7%)、3社が68件(同19・8%)あった。
 横浜市は、入札参加が可能な事業者数として、50社を目安にそれぞれの入札案件でランクや地域要件を設定している。しかし、11月にあった入札の応札者数は0〜19社。ゼロの案件も含めると平均3・5社(無資格者の応札で入札が不調となったケースは応札者ゼロとカウント)で、市の設定とはかけ離れた状況だ。
 応札者が1社であっても制度上、入札は成立する。応札者が1社だけの入札は、川崎市の一般競争入札でも11月に2件あった。
 応札者が減少している原因として、横浜市や川崎市の複数の建設業者が口をそろえて指摘するのが、材料費など市の設計単価の低さだ。
 横浜市内のある業者は「多くの工事で、市の単価は実勢よりかなり低い。案件ごとに見積もりを繰り返しても、公表された予定価格をクリアできないケースが多い。積算には時間や手間もかかる。やがて応札をあきらめることになる」と話す。これに関しては「予定価格が、実行予算と比較して3〜4割安い」という声もある。
 また、別の業者は「材料の市場単価が、市の設計単価より高くなっている。量が多いほど厳しくなる」と言う。
 年度末に向けて工事が増加する中、現場に配置できる技術者の数に限りがあることも各社が応札に慎重になる要因だ。
 価格面で厳しい工事が多い中、「一部には適正な予定価格の工事もある」と話す業者もいる。そういった工事では応札者の数が増加する。
 11月の横浜市行政運営調整局の入札結果では、応札者の数が増えるほど落札率(予定価格に対する落札金額の割合)が低下する傾向が見られた。落札率の平均は88・3%。これに対して応札者が1社の場合は95・0%、2社の場合は92・6%と平均より落札率が高いが、3社を超えると平均値より低下。応札者が5社以上の案件だけで平均すると82・6%だった。
 市があらかじめ示した予定価格が受注者にとって低い工事では応札者がゼロか、極端に少なく、採算が取れそうな工事で応札者が増えて価格競争が激化しているのが実態だと言えそうだ。受注者が受け取る予算はいずれの場合も厳しいということになる。
 横浜市の工事の設計単価と予定価格については、04年からの入札制度改革にともなって増加した低入札に合わせて下がったと見る関係者は多い。
 横浜市内のある建設業者は「仕事に魅力がない。指名競争入札では、なんとか落札しなければならないという考えになったが、一般競争入札では、無理して参加しなくてもいいという判断もある。入札参加条件をここで緩和するような対策はナンセンスだ」と言う。
 横浜市では「状況を見ながら入札・契約制度全体の見直しの中で対応を検討していく」(行政運営調整局契約第一課)と話している。

(2007/1/9)
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