建通新聞社

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２０２０年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて、日本を訪れる外国人旅行者は年々増加を続けておりますが、これを迎え入れるべき宿泊施設の不足が懸念されています。もしも、空き家をリノベーションして外国人向けの宿泊施設として利用すれば、宿泊者の需要に対応でき、空き家問題の解決とともに旅行者の宿泊施設の不足にも大いに役立つはずです。

空き家等対策の推進に関する特別措置法では、倒壊など著しく保安上危険となる等の放置することが不適切な空き家を「特定空家」と指定し、除却勧告等の手続きを行った上で行政代執行により撤去しようとするものですが、空き家は撤去するだけでは解決できる問題ではありません。有効に利用することが本来の解決方法となるはずです。

このような空き家についての問題点について、空き家発生のメカニズム、その抑制の方法を研究し、適切に流通にのせる方法と市場の整備を行い、さらには空き家の活用方法を検討し、空き家問題で困っている所有者に対して、適切な相談、アドバイスできる専門家を育てることが有効であると考え、空き家相談のエキスパートを育成する目的で、昨年８月に「空き家相談士」を創設したものです。

それでは、なぜ空き家が知らない間にこんなにも増えてきたのでしょうか。その原因について、次回から述べたいと思います。