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 【東京】改正建基法が施行 耐震偽装再発防止へ(06/20)

  「建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律」が6月20日に施行となる。建築確認・検査の厳格化、建築士や建築士事務所の罰則強化などを柱として、耐震強度偽装問題の再発防止を目指している。その一方で、円滑な運用に向けての課題はいまだに消えていない。
 同法の中で建築生産の現場に最も大きな影響をもたらすと見込まれるのが、改正建築基準法に基づく建築確認・検査の厳格化だ。国土交通省がまとめた「確認検査等に関する指針」は、確認申請後、図書の差し替えや補正は原則として認めないことなどを明記。これまで認められていた建築生産の慣習を根本から見直し、違反した場合には罰則の適用も含め厳正に対処する方針を示した。
 一定規模の建物には、都道府県知事による構造計算適合性判定の実施を義務付けた。偽装の発生源となった構造設計をダブルチェックすることで、再発を防ごうという発想だ。
 しかし、判定業務の実施主体として知事から指定された「指定適合性判定機関」の多くは、実務を担う資格者「構造計算適合性判定員」の確保にいまも苦しんでいる。
 構造計算書の偽装を結果的に許すことになった構造計算プログラムをめぐっては、新たな大臣認定制度を創設。あらかじめ大臣から認定を受けたプログラムを使用した設計図書については、同種のプログラムに構造計算データを入力し計算結果が構造計算書と一致すれば、構造関係の審査が省略できる仕組みとした。
 ただ、構造計算などにかかわる告示の公布が大幅に遅れたこともあり、肝心の大臣認定プログラムは現時点で存在しない。こうした事態を受け、国交省は外郭団体である建築行政情報化センターに「構造計算プログラム配信センター」を設け、全国の判定機関で過去に認定を受けたプログラムでの再計算を可能するなどの対応に迫られた。
 法施行に伴って生じる審査期間の長期化、審査費用の高騰などの影響が建築主に十分周知されていないことも大きな課題の一つ。新たな制度に対応するため業務量が増えることと相まって、設計者らにしわ寄せが及ぶ懸念はぬぐえない。
 「これから半年は混乱が続くだろう」。関係者からはあきらめに似たつぶやきも聞こえてくる。だが、08年度には改正建築士法、09年度には住宅瑕疵担保責任法の施行が控えており、今回の改正法が円滑に運用されるかどうかは新たな建築法制の試金石となる。建築への信頼を取り戻すという大命題の実現に向けて、すべての主体が一体となった真摯(しんし)な取り組みがいまこそ求められている。

(2007/06/20)
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