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建滴 建設業のプレゼン能力 自らを伝える努力を

2011/12/5 神奈川版 掲載記事より

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業者数の過剰な状態が続いたことで、中小の建設事業者は、工事を適切に完了させる技術・技能のほかに「プラスアルファ」がなければ、円滑な維持・継続が難しい状況にある。そのプラスアルファの一つに、プレゼンテーション能力を挙げたい。公共発注機関だけでなく地域に、自らの存在を正しく、分かりやすく伝え、理解してもらうことは、地域に根付いて活動する企業として重要な能力のはずだ。
 そのプレゼン能力の向上を目的の一つに掲げた取り組みを全国建設業協会が実施している。「技術研究発表会」だ。今年は11月24日に開かれ、100件の応募から選ばれた12事例が発表された。全建の担当者によると、05年の第1回以降、資料や説明の質が年々向上しているという。
 今回、最優秀賞に選ばれたのは鹿児島県の林建設。法面工事で使用する親綱支柱に回転ジョイントを設置し、作業範囲を従来の30度から60度に拡大した工法を発表した。技術面はもちろん、プレゼン能力が評価された。
 同工法では、考案者である同社社員の島田勇信(ゆうしん)氏が今年、法面工の建設マスターとして顕彰されたことにちなみ、工法名を「スイングブラケット工法 ロープマスター」として商標登録した。さらに、親綱を留める支柱のクリップを「結親(ゆうしん)」、回転ジョイントを「AKB60(安全、広範囲な施工、ぶら下がり機、60度)」と名付けた。これらをユーモア交えて発表した。
 自らをアピールすることが苦手だといわれる業界にあって、見習うべき姿勢だろう。
 特別賞を受賞した青森県の小幡建設工業の取り組みは、現場の近隣住民に対するプレゼンそのものといえる。住民とのコミュニケーションを目指し、「工事だより」を毎週作成し、手渡している。その週に、どんな目的でどんな作業を行うかを、振動やほこりの有無も加えて説明。住民に少しでも関心を持ってもらえるよう、1週間分の天気予報やコラムも掲載している。
 道路工事では、自宅前の作業内容を事前に把握できると、沿道住民からたよりを待ち望む声も寄せられるという。また、近隣の小学校にも配布することで、作業内容を踏まえた登下校時の注意事項を児童に伝えられると学校から感謝された。
 取り組みを発表した柳町博美土木部次長は、05年から工事だよりを作成し続けている。「現場代理人として当然の仕事。作成が面倒だと感じたことはない」と話す。たよりを配布してから苦情がなくなり、工事が円滑に進められている事実を聞くと、確かに「当然の仕事」なのかもしれない。同社では現在、「現場近隣住民は第2の施主」として、すべての工事でたよりを作成している。
 同様の取り組みが各地で進めば、各企業が地域で果たしている役割とともに、公共事業に対する理解が地域レベルから全国に広がり、業界の健全な維持・発展にもつながるはずだ。

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