第16回しずおか市町対抗駅伝大会が昨年12月5日に行われ、県内35市町から39チームが出場し、蒼空に包まれた駿河路を駆け抜けた。大会前から各地区では壮行会を行うなど、市民の熱い期待と優勝に向けての思いを胸に、前日まで大会を盛り上げていた。
郷土の誇りをかけての熱き戦いを制したのは市の部で浜松市北部チームが初制覇、町の部で函南町チームが9年ぶりに頂点に立った。果敢に挑んだ選手たちは、走りつないだ達成感に合わせて、早くも次回へのタイトル奪取に向けての熱い思いを誓い合った。
1本のたすきをチームでつなぎ、ゴールへと向かう姿は日本独特の「文化」ではあるが、スポーツの祭典としての意義だけにとどまらず、市町との連携、そして、地域振興への大切な絆となって大地を駆け抜け、いろいろな思いが詰まった「たすき」をつないでいる。
各地域の個性や強みを生かし、特色ある地域成長を図るためには、広域的な市町の連携とともに官民が連携した基盤整備を一体的に行うことも必要だ。民間の設備投資と一体的に行うことにより、地域の活性化に向けた喫緊(きっきん)の政策課題解決に優れた効果が期待できる。
2016年の干支は丙申。この年は「形が明らかになり、実が固まる」と言われている。2016年は、こうした新時代に向けて大地を駆け抜けていく大切な年でもある。経済の先行きに対する見方は弱気になっているだけに、自らが変わってビジネスチャンスを創り出し、受け身の発想から前向き思考への転換を図ることにより、やるべき姿が明白になる。