本県では、近い将来必ず起こる南海トラフ地震によって、大きな被害が生じることが懸念されています。
県有施設の耐震化は大きな課題であり、平成19年4月には「県有建築物の耐震化実施計画」(平成21年2月改訂)を策定し、昭和56年以前に建てた県有建築物の中で、倒壊の危険性の高い建物から順次耐震化を実施しているところです。
高知県立高知追手前高等学校は、明治11年に開校した「高知中学校」を前身とし、昨年、創立135周年を迎えました。長年の光輝ある歴史と伝統を持ち、「文武両道、質実剛健」を校風とする県内屈指の進学校であり、これまで、県内外の多方面で活躍する優秀な人材を多数輩出してきました。
今回耐震補強工事を行った本館は、昭和初期に建築された歴史ある建物であり、屋上にある時計台は、スクールシンボルとして校歌にも謳われ、また、街のシンボルとしても広く県民に慕われている存在となっています。総合体育館については、昭和52年に建築された建物で、本館とともに、耐震診断の結果、大地震が起きた場合に特に倒壊の危険性が高いことから、本館は昨年8月から、総合体育館は同9月からそれぞれ耐震補強工事を実施していました。
このたび、「高知追手前高校本館耐震補強その他工事」及び「高知追手前高校総合体育館耐震補強その他工事」が予定どおり完成しましたが、このことは、学校周辺の方々をはじめ、多くの関係者のご協力、ご尽力の賜であると心から感謝申し上げます。
県では、今後も引き続き、公立学校施設の耐震化を始めとする施設整備に全力で取り組んでまいりますので、皆様方のご理解、ご協力をよろしくお願いします。