徳島大学において、2014年度は第2期中期目標期間の5年目に当たる。この中で施設設備の整備・活用などに関する目標として、施設・設備の計画的な維持管理、有効かつ効率的な運用などを引き続き図るとともに、施設およびキャンパス環境を重点的に整備するなど施設マネジメントを推進することを掲げて、着実に事業を進めている。
14年度は、新営工事として、13年度から整備を進めていたフロンティア研究センターが完成したほか、12年度に着工した外来診療棟もいよいよ完成する運び。また、14年7月から急ピッチで整備が進められている地域創生・国際交流会館についても早期の完成を目指し、鋭意工事中だ。
一方、改修工事では、長井記念ホールの非構造部材耐震化や中央診療棟4階の機械室改修、蔵本キャンパステニスコートの改修、常三島給水管改修などの整備を実施しており、年度末までに全て完了する。
産官学連携による積極的な研究活動を展開している同大学では、今後も教育研究活動や地域貢献などの推進に向けて、年次計画的に必要な施設整備を進めていく。
本紙では、14年度に整備中または発注した施設の中から主要な施設を紹介する。
ホーム > 特集 > 完成特集 > 【徳島県】地域社会に貢献する徳島大学
地域社会に貢献する 「徳島大学」
◇蔵本地区
<外来診療棟新営その他>
病院再開発計画の最終事業であり、医科および歯科診療部門の外来診療棟を新築・改修整備し、徳島大学第2期中期目標に掲げる「質の高い医療の提供と患者サービス向上のため、医療環境の改善を推進する」という目標達成を目指す。
鉄骨造5階建て一部鉄筋コンクリート造平屋18,000平方bの外来診療棟改築と旧外来診療棟(改修面積4878平方b)の耐震補強・内外装・建具・屋根防水の全面改修、関連設備工事。外来診療棟のみ3月末完成予定
<総合研究棟(医学系)新営>
医療教育開発センターの下、医療系学部、大学院教育部が連携した専門職間連携教育を中心とした高度医療人養成教育の実践の場、学生のより良い教育環境の場として整備。規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ1400平方b。14年7月完成。
<長井記念ホール改修(天井)>
非構造部材の吊り天井、照明器具、空調設備の耐震化。また、老朽化した空調設備の更新も併せて実施している。3月末の完成予定。
<中央診療棟4階機械室等改修>
新外来診療棟と中央診療棟の渡り廊下の中央診療棟側関連諸室の改修及び災害時に中央診療棟手術室の空調熱源を新外来診療棟から供給可能となるよう改修を行った。1月末完成。
◇常三島地区
<地域創生・国際交流会館新営>
大学に求められているCOC(Center of Community)機能のうち、地域への支援・社会に向けたワンストップ窓口を設けると共に、地域との対話を可能にするフューチャーセンター機能を有する拠点施設を整備するもの。地域イノベーション戦略を担う人材の育成を図る。規模は鉄筋コンクリート造6階建て延べ3390平方b。工事ではこのほか既設第1食堂と接続する渡り廊下の新設も行っている。
<フロンティア研究センター新営>
グリーンイノベーションやライフ・イノベーションに貢献するため、ソシオテクノサイエンス研究部におけるフォトニック材料工学、ナノテクノロジー、バイオエンジニアリング、医療情報処理、温暖化防止、省資源・資源循環工学などを融合して光ナノテクノロジー、医工連携と資源循環の分野で世界のトップに立つ教育研究を推進する施設を整備する。規模は鉄筋コンクリート造6階建て延べ3010平方b。14年12月完成。
<常三島給水管改修>
南常三島団地の市水引込本管は、設置後31年が経過し、老朽化により市水直圧管より漏水が頻繁に発生しているため、耐震化した徳島市水道本管からの引込みに変更し、漏水改善、耐震化を図る。受水槽・高架水槽の耐震化、緊急遮断弁の設置などを進めている。3月末完成予定。
◇その他
<テニスコート改修その他>
蔵本キャンパスのテニスコート、弓道場の改修、栄養学科棟北側及び常三島キャンパス総合科学部一号館北側への駐輪場整備。蔵本キャンパスのテニスコートはクレーコート5面から人工芝に改修、弓道場を増築。1月末に完成した。また、常三島の駐輪場整備は2月末完成予定。
徳島市南常三島町1丁目の徳島大学常三島キャンパス内で、「徳島大学(南常三島)地域創生・国際交流会館新営その他工事」が進められている。規模は鉄筋コンクリート造6階建て延べ3390平方b(建築面積673平方b)で、建設位置は既設第一食堂の北側。工事は、食堂と接続する渡り廊下新設、外構工事、昇降機設置などを含む。
工事期間中は、学生や教職員の通学・通勤ルート、食堂への動線、キャンパス内の移動ルートを、仮囲いで確保している。朝の時間帯(午前8時30分〜同45分)は特に自転車や歩行者が多いため、工事車両の移動を極力、避けている。コンクリート打設時は、キャンパス内に警備員を多く配置して誘導を行い、安全確保に努めている。
着工は2014年7月8日。既設食堂の北側で庇(ひさし)・タイル・樹木を撤去して敷地(更地)を確保して10月上旬から杭工事に入った。杭長は延長32bで径450_が8本、径500_が2本、径600_が21本。自走式の杭打ち機や資材の搬入は通学・通勤時間帯を避けて午前7時前に正門から進入、8時までには完了させた。
現場は低地で地面のすぐ下に地下水があり、矢板打設後、周囲にウェルポイント(孔の空いた管)を配置して地下水をくみ上げながら11月下旬までに基礎部分の施工を行った。躯体工事は、12月下旬までに1階の柱や梁と2階床部分、同じく1月中に2階部分と2月中に3階部分を施工した。現在は4階の躯体を進めるとともに、1〜2階の一部内装工事に入っている。
「学内施設の利用者に細心の注意を払いながら無事故・無災害で完成を目指します」と吉田浩三現場代理人は言う。国道11号の新助任橋交差点の入口から見える地域創生・国際交流会館の新築現場は今後、6階部分へと工事を進め、内外装の仕上げとともに建物が姿を現す予定だ。
その他の特集
- [New]建設資材価格マーケット(2024年3月)
- [New]川崎市まちづくり局特別企画 - 未来をつくる市内の建築物
- Catch-up
- 建通新聞購読料のお支払いに『口座振替』が使えます!
- 建設資材価格マーケット(2024年2月)
- 建設資材価格マーケット(2024年1月)
- 全国の企業・就活生応援 建設業界に熱視線!
- 建設資材価格マーケット(2023年12月)
- 建設資材価格マーケット(2023年11月)
- 連載「脱炭素のホンネ」
- 建設資材価格マーケット(2023年10月)
- Catch-up<2023年10月〜11月号>
- 建設資材価格マーケット(2023年9月)
- 建設資材価格マーケット(2023年8月)
- Catch-up<2023年8月〜9月号>
- 建設資材価格マーケット(2023年7月)
- 建設資材価格マーケット(2023年6月)
特集コーナー
このコーナーでは、入札情報関連の話題や建設業界注目の情報、工事ニュースなどを取り上げます。