「町民主役のまちづくり」を理念に掲げ、町民が笑顔で過ごせるまちづくりにまい進する佐川秀紀砥部町長。就任3年目を迎えた佐川町長に今後の重点事業などを聞いた。
■砥部町の社会資本設備で遅れている部分と今後必要な整備について
町長就任から任期折り返しの3年目を迎えました。町長に就任以来、「町民主役のまちづくり」を政治理念として、
「安全・安心で快適に暮らせるまち づくり」
「一次産業、地場産業の育成」
「スポーツ・文化の振興と青少年の健全育成」
「自助・共助・公助の福祉の充実」
「行財政改革、下水 道の普及促進、飲料水の安定確保、ごみの減量化などの問題解決」
の5つの公約の実現を目指してまい進してまいりました。
町長就任3年目となる2015年度は、5つの公約の実現に向けた取り組みを一段と加速させるとともに、初心を忘れることなく、町民の生活視点に立った身近な課題への取り組みを一歩一歩確実に進め、町民の皆様が幸せを感じ、心優しく笑顔で過ごすことができるまちづくりに、全身全霊を傾けて取り組んでまいりたいと考えています。
このような中、近い将来発生すると言われています南海トラフ巨大地震や台風・集中豪雨などの異常気象などに備えるため、防災訓練や防災講習会などを実施し、地域の防災力の向上に努めるとともに、災害時における情報通信網の整備を行うなど防災のハード整備とソフト活動を一体的に進め、災害に強いまちを形成することが重要であると考えています。
また、地域のニーズを踏まえた最適な公共交通手段を確保し、一体的かつ効率的な公共交通体系を構築するため、14年度に砥部町地域公共交通計画を策定しました。この計画に基づき、本年度には、高齢化が進む広田地域におけるデマンドタクシーの実証運行を実施するよう進めています。
■災害への備えについて(住宅、学校、道路など)
南海トラフ巨大地震が発生すると、本町では最大震度6強が想定されており、家屋の倒壊や土砂崩れ、ライフラインが途絶えるなど甚大な被害が予想されます。本町では11年度から木造住宅の耐震化を図るため、耐震診断や改修工事に対する補助を行っています。しかしながら申込件数が少なく、更なる周知が必要と感じています。
昨年度、本町は地域防災計画の見直しを行いました。防災対策は町民が自らの安全は自らで守る「自助」を実践したうえで、地域において互いに助け合う「共助」に努めるとともに、町および県がこれらを補完しつつ「公助」を行うことを基本としています。町民、自主防災組織、事業者、町および県がそれぞれの責務と役割を果たし、相互に連携を図りながら着実に防災活動を実施していくことが重要であると考えています。
■昨今、クローズアップされている構造物などの老朽化問題への取り組みについて
13年度に策定しました長寿命化基本指針に基づき、14年度に対象となった12施設について、今後20年間に取り組むべき修繕箇所を洗い出し、その概要経費を見積もりました。本年度に具体的な保全計画を策定し、財政負担の平準化を図りながら適切な施設の維持管理を行います。また、長期的視点で施設の更新・統廃合・長寿命化を計画的に行うため、16年度までに公共施設等総合管理計画を策定する予定です。
■今後の主要事業について(公共下水道、上水道、道路整備、国体関連、文教施設、社会福祉施設など)
公共下水道は、11年4月に一部地域において供用を開始し、14年度末で76fの整備を終えました。普及率は23lほどでありますので、今後も計画的な整 備に努めます。
上水道は、13年度から第8次拡張事業に着手し、本年度に第2・第3水源地から第4水源地への導水管、第4水源地内の場内配管および川井ポンプ場のポンプ整備を行い、安心で安全な水道水の安定供給に努めます。
道路整備は、2014年4月の道路法改正に伴い、橋やトンネルなどの点検が義務化されました。延長2b以上の橋の目視点検、長寿命化修繕計画の策定および主要道路の路面点検を行うとともに、本年度は幸田橋と矢取橋の修繕を行います。
国体関連は、本町では、バドミントン競技が正式に決定してします。会場となる陶街道ゆとり公園には、本年度中に武道場を建設し、国体時には選手のウオーミングアップ会場としての利用を考えています。また、バドミントン競技会場の仮設物の設置や諸室の配置計画など設計業務にも取り組み、国体開催に向けて全国から訪れる選挙・監督および一般観覧者を町民あげて、おもてなしの心でお迎えしたいと考えています。
文教施設では、えひめ国体の後に開催される全国障害者スポーツ大会グランドソフトボールの会場にもなっている陶街道ゆとり公園で、16年度に屋外トイレ2カ所に障害者用トイレの設置と公園内の道路および駐車場の舗装工事を予定しています。
また、老朽化が進む砥部、広田の両給食センターを統合した「砥部町給食センター」の建設用地が決定しました。16年度の完成、17年度の稼働に向けて計画的な事業実施に努めます。
■今後、特に注力していく重点事業は
老朽化が進む麻生児童館や老人憩いの家のほか、地域の子育て支援の拠点として設置が望まれる子育て支援センターなどを併設した複合施設、砥部町総合福祉センター(仮称)の建設を検討しています。