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(2016/6/24)

【愛知県】電線の無い空へ
〜無電柱化先進地、名古屋の取り組み〜

 

 国土交通省の集計では、名古屋市内の道路の無電柱化率は道路延長ベースで5%。これは、全国の政令市で大阪市と並んで最も高い。国内では、東京23区の7%に次ぐ高い水準だという。では、名古屋市はどのようなエリアで重点的に無電柱化を進めているのか。

■大規模災害に備える
主要な整備箇所の一つが、幹線道路や災害時の緊急輸送路だ。これは、地震が起こった際に電柱が倒れ、緊急車両の通行を妨げる事態に備えたもの。南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中で、事業への関心は高い。
主要な整備対象は、名古屋市内をぐるりと一周する市道名古屋環状線。災害時には緊急支援物資の輸送や応援部隊が通行するためのバイパスとしての機能もある。
現在の整備箇所は大曽根から西方向へ、国道19号に至るまでの区間。2016年度は路面の復旧工事などを予定している。今回の区間が完了すれば、環状線の東側はおおむね電線地中化を終えたことになる。
ただ、環状線の無電柱化はまだこれから。北側と西側、地震による液状化の恐れが高い南側など、引き続き整備が必要な区間は多い。
新たに工事着手を計画しているエリアもある。都市計画道路東志賀町線のうち、黒川インターチェンジの西側付近から大津通と交差する城北橋まで延長約340b区間だ。16年度には設計を委託し、早期の工事着手を目指すとしている。市の第1次緊急輸送路であり、愛知県警の緊急交通路にも指定されているなど、災害時の重要度が高い区間だ。

■市街地環境を改善
もう一つ、主要な整備対象となっているのが中心市街地。15年度からは、納屋橋の再開発に合わせて堀川沿いで無電柱化を進めている。
市街地での無電柱化の主なメリットは景観の改善だろう。また、電柱という道路上の障害物を減らし、道路環境の改善にもつながる。狭あいな道路が多い市街地で特に利点の多い無電柱化だが、狭い道では時として、無電柱化するためのスペース確保自体が困難になるケースもあるという。施工の省スペース化はコスト削減と並ぶ悩ましい課題といえそうだ。

■風情ある町並みに
もう一つ、重要な整備対象が、歴史的な街並みの残るエリアだ。現在、整備を進めている区間としては、名古屋市東区の建中寺付近がある。15年度に着手しており、対象区間は延長約170b。お祭りの際には山車が通る山門付近の電線を地中化する。
このほか、白壁などの歴史的な街並みの保存地区でも無電柱化を進めてきた。特に有松地区では、08〜12年度にかけて電線類を地中化し、電柱・電線の無い街並みをよみがえらせた。その結果、文化庁の審議会がことし5月に、重要伝統的建造物群保存地区として選定するよう答申。大都市における街道沿いの街並みとしては初めて選定される見通しだ。

 

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