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(2019/3/15)

【愛媛県】人・自然・文化がきらめく大洲市のまちづくりへ
～最重要課題に「肱川緊急治水対策」～

　2018年7月豪雨により浸水など未曾有（みぞう）の災害を受けた大洲市で、市民と一丸となって復興に取り組む二宮隆久市長。「人・自然・文化がきらめくまちづくり」をテーマに市政を行う二宮市長に話しを聞いた。

二宮　隆久（にのみや　たかひさ）大洲市長
【市長プロフィル】1955年生まれ。立命館大学法学部卒業。1978年大洲市役所入庁、大洲市教育委員会教育長を5年間努め、2018年に大洲市長。64歳。趣味：スポーツ、家庭菜園

二宮隆久大洲市長

■市政について
2018年3月に志し半ばで急逝された清水前市長の施策を引き継ぎ、「人・自然・文化がきらめくまちづくり」を行いたいとの思いで市長に就任しました。前市長が掲げてこられた3つのC「チェンジ」「コラボレーション」「チャレンジ」に、市民の皆さまとの対話と情報発信の意味を込めた「コミュニケーション」のCをプラスした4つのCをまちづくりの基本として、特に健康長寿のまちづくり、産業振興と雇用の創出、交流人口の拡大、肱川の治水対策をはじめとした社会基盤の整備、防災・減災対策の充実、ふるさと大洲を愛する人づくりと教育・文化・芸術・スポーツの振興、豊かな自然や魅力ある資源を活かした地域づくりに力を注いでいきたいと考えています。
就任からの1年は、2018年7月の豪雨災害を受け、「復旧・復興」という重い命題を背負い、あっという間の1年でした。

■大洲市のまちづくりについて
早急な対応が必要なのは、やはり肱川の治水対策です。2018年9月に「肱川緊急治水対策」が事業採択され、国・県の連携によりハードとソフトが一体となった災害防止対策を再度行っていただくことになり、12月15日に着工式を執り行いました。これから概ね５年間の激特事業により築堤や暫定堤防の嵩上げなどが実施されますので、最重要課題として早期の完成を目指していきたいと考えています。「がんばろう！大洲」をキャッチフレーズに、安全で安心して暮らすことができる肱川流域をつくり、更に発展させることができるよう復興の歩みを進め、「住み続けたい」「訪れてみたい」と思っていただけるまちづくりに取り組んでまいります。

■18年7月豪雨災害の復旧計画について
発災から半年以上が経過いたしましたが、今も家屋の修理が出来ていない方、事業の再開が見込めない方など、大変なご負担をおかけしている状況が続いています。
先人たちが守り育ててきた「きらめく大洲」を、市民みんなで手をつないで復興し、未来の子供たちへつなげていくため、「市民生活の再生」、「生活基盤の再生」、「経済・産業の再生」、「防災力の向上」の4つを復興の柱に据えて、スピード感をもって大洲市復興計画に掲げた事業を推進し、災害に強いまちづくりに取り組んでまいります。

■19年度以降、特に注力していく重要施策や優先課題について
7月豪雨災害においても一般道が通行止めとなる中で、高速道路は救助活動や支援物資を運搬する「命の道」として、大きな役割を果たしました。松山自動車道（松山IC～大洲IC）および大洲道路の全線4車線化の早期完成、大洲・八幡浜自動車道（大洲西道路、八幡浜道路、夜昼道路）の整備促進に力を注ぎ、災害に強く、地域の活性化や産業振興の基盤となる道路ネットワークの形成に注力してまいります。
また、肱川流域の文化遺産や豊かな自然など、全国に誇れる地域資源に磨きをかけ、広く発信し、国内外からの観光客など交流人口の拡大につなげる取り組みとして、地域DMO（※1）として設立したキタ・マネジメントを中心に、古民家の活用を進めていきたいと考えています。そして、老朽化した市民会館や公民館など市民の皆さまが活用される施設の適切なリニューアルを進め、地域に根差した文化やスポーツの振興を図っていくことも課題です。

■地元建設業界へのメッセージ
建設業界の皆さまには、事業所が浸水、従業員も被災される中、7・8月の炎暑の中で、応急復旧に多大なるご尽力とご支援を賜りました。心から御礼と感謝を申し上げます。
日ごろから治水や道路整備など、地域経済を支える基本となる社会資本整備を担っていただいておりますが、今回の災害における迅速な初期対応や復旧活動などを見ていますと、建設業は、まさに市民の安全・安心のため、地域にとって欠かすことのできない存在であることを改めて痛感いたしました。
地域の実情を熟知され、これまで培ってこられた経験と確かな技術力を備えておられる建設業界の皆さまの力がなければ、復興を成し遂げることはできません。建設業は、社会基盤や生活基盤を再生し創造していく復興の要でありますので、今後とも一層のご支援、ご協力をお願いいたします。

補足説明
※1DMO　行政機関と民間業者などが幅広い連携によって地域観光を積極的に推進する法人組織（Destination Marketing／Management Organization）。地域が一体となって市場調査や情報発信、収益事業などを展開する。

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(2019/3/15)

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