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祝・横浜市公共建築100周年<11月号>

横浜ファンを拡大せよ−。

Congratulations on the 100th anniversary of Yokohama City Public building division.
Please enjoy more information for Yokohama lovers.
 
今から100年前、1922年4月1日。横浜市の行政組織に建築営繕事務を行う「建築課」が誕生した。以来、市民が利用する文化施設やコミュニティ施設、社会福祉施設、514の学校、109の市営住宅、病院、庁舎、焼却工場などを整備し、現在は約2600施設を保有するに至る。
建通新聞では2022年5月から23年3月まで、月替わりの連載で横浜市の公共建築の歴史を振り返るとともに、建設や維持保全に携わる技術者を紹介する。
そこにあって当たり前の公共建築とは。
技術者から見た推し≠フ建物は。
あまり表には出てこない、公共建築に携わる人の思いとは―。
(2022年11月1日更新)
 
As many as one hundred years have passed since the public building division was established in Yokohama City Government on April 1, 1922.
About 2600 buildings have been constructed, such as city halls, community centers, social welfare facilities, 514 schools, 109 public housing, hospitals, incineration plants, and that made our lives so convenient, comfortable and smooth.
Now, let's focus on those involved in technology, who made the buildings and have been taking care of them ever since, and think over the meaning of public buildings.
(As of November 1, 2022)
 
 

1・横浜市公共建築の紹介 This is The Public Building

横浜市公共建築の紹介7回目は横浜アリーナを見る。新横浜が発展するきっかけとなった多目的ホール「横アリ」は、大空間建物の施工方法も飛躍的に発展させた。
 

◆横浜アリーナ Yokohama Arena

 
横浜アリーナ正面
横浜アリーナ(写真提供・横浜アリーナ)
 
 
横浜アリーナは1989年、横浜の第2都心・新横浜駅前地区の中核施設として誕生した。横浜市政100周年・開港130周年記念事業の一つでもある。事業主体は官民連携の「株式会社横浜アリーナ」だ。
建物は鉄骨鉄筋コンクリート造5階建て延べ4万5000u、高さが30b、天井高20b。大屋根はスパン108b×桁行108bの大空間だ。空調、照明、音響、大型映像装置などに最新鋭の設備をそろえ、可動式の座席は多様なレイアウトで最大1万7000人を収容する。
工事は1987年5月に着工し89年2月に完成した。2年に満たない短い工期でのオーダーだったが、設計・施工で請け負った竹中工務店は『大径間トラベリング工法』を開発し、完遂した。
 
Yokohama Arena was established in 1989 as the core facility in the Shin-Yokohama Station area, Yokohama's second urban center. One of the commemorative projects for the 100th anniversary of the Yokohama City and the 130th anniversary of the opening of the Yokohama port. The owner is Yokohama Arena Corporation, a public-private partnership.
The building is a steel-framed reinforced concrete structure with five floors and a total area of 45,000 m2, with a height of 30 meters and a ceiling height of 20 meters. The large roof is a large space with a span of 108 meters by 108 meters. It is equipped with state-of-the-art facilities for air conditioning, lighting, sound, and large-screen video equipment, and can accommodate up to 17,000 people in a variety of movable seating layouts.
Construction began in May 1987 and was completed in February 1989, with a short construction period of less than two years, but Takenaka Corporation, the contractor for design and construction, developed the "Large-diameter traveling method" and completed the project.
 
施設紹介写真
(上から)正面入口(写真提供・横浜アリーナ)。1階ホワイエ。
環状2号線に面した立地(写真提供・横浜アリーナ)
 
 
こけら落しは89年4月1日、松任谷由実のコンサート。壁、天井、扉、座席は吸音仕様で音響が良く、資機材搬入の使い勝手も良い。評判はたちまち全国に広がり、海外のアーチストも日本公演の会場に横浜アリーナを選ぶようになった。
ミュージシャンだけでない。新横浜駅から徒歩5分の立地が好まれ、スポーツやコンベンション、展示会などさまざまな事業者が横浜アリーナを多目的に利用する。2018年度の稼働日数は334日で稼働率91.5%、237万人の動員を記録し、純利益は10億2000万円と過去最高となった(横浜アリーナ第34期事業報告より)。23年3月には、新横浜駅を通る相鉄・JR直通線と相鉄・東急直通線(神奈川東部方面線)の開業が予定されており、アクセスの利便性はさらに高まる。
文化・スポーツの拠点として定着した横浜アリーナ。22年に天井の軽量化を中心とした改修を実施し、施設の機能はますます充実している。
 
The opening was a concert by Yumi Matsutoya on April 1, 1989. The walls, ceiling, doors, and seats are sound-absorbing, providing excellent acoustics and ease of use for promoters as well. The reputation of the arena quickly spread throughout Japan, and overseas artists began to choose Yokohama Arena as the venue for their concerts in Japan.
Musicians are not alone. The location, a 5-minute walk from Shin-Yokohama Station, has been favored by a variety of businesses that use Yokohama Arena for multiple purposes, including sports, conventions, and exhibitions. 334 days of operation in FY 2018 resulted in a 91.5% occupancy rate, with 2.37 million visitors and a record net income of 1.02 billion yen (from the 34th Business Report). Accessibility with the scheduled opening of the Sotetsu/JR direct line and the Sotetsu/Tokyu direct line (Kanagawa East direction line) through Shin-Yokohama Station in March 2013will be further enhanced.
Yokohama Arena has established itself as a center for culture and sports. 
 
設営中写真
横浜アリーナのフロアは椅子を収納した可動ユニットで構成する。コンピューターで垂直昇降し、
会場の設営はスムーズ。男性用トイレは女性用に早替わりする仕掛けが。
 
 
1980年代に基本計画を担当した都市計画局企画課主査の木下眞男氏(2003年度横浜市建築局長)に、計画当時の話を聞いた。
 
「横浜市の総合計画が策定され、横浜アリーナの建設は83年に計画されました。JR新横浜駅に新幹線ひかり号の停車増が決まり、まちづくりの機運が高まっていったころです。当時は屋内陸上競技の人気が高く、横浜アリーナには直線の100bトラックを整備することにしました。そのため、四つに分かれていた土地を一つの敷地にまとめ道路を廃道するなど、都市計画をさまざまに工夫しました」
「竹中工務店の技術開発と大勢の方々の努力により、横浜アリーナは89年に完成しました。その後、西武グループは90年にスケートセンターを、92年にプリンスホテルを建設し、横浜市は93年に市営地下鉄ブルーラインを新横浜からあざみ野まで延伸しました」
「97年には横浜国際総合競技場(日産スタジアム)が完成し、新横浜は、コンサートやスポーツ観戦のため日本中から多くの人が集まるまちになりました」
横浜アリーナ
▽所在地 港北区新横浜3丁目10番地
▽規模 鉄骨鉄筋コンクリート造5階建て延べ4万5000u
▽設計・施工 竹中工務店
▽工期 1987年5月〜89年2月
▽URL https://www.yokohama-arena.co.jp/
 
 

2-1・公共建築に携わる職員の紹介 Technology persons of Yokohama city

◆公益財団法人 横浜市建築保全公社 
Yokohama City Building Maintenance Public Corporation

公共建築物の適正な維持・保全業務を行い、施設の安全性や利便性を高めて、市民福祉の増進に寄与しています。
また、これまで公社が長年培ってきた修繕技術に加え、安全管理や工事の品質向上などに関する調査研究を行い、研究結果を今後の工事に生かしながら、市民や施工者を対象とした研修などを通じて普及啓発活動を行い、公益法人として広く社会に還元しています。
 
【企画調整課】
企画調整課は、調査研究、普及啓発、公共施設の維持保全などに関する公社主要事業の企画および進行管理などを行うとともに、情報システム(機器を含む)の管理・運用を行っています。
【営繕第二課】
営繕第二課は、横浜市が所有する約2,600施設の建築分野の修繕事業を担当しています。横浜市より、学校や市民利用施設など、さまざまな改修依頼を受け設計および工事の監理業務を行っています。 
 
横浜市建築保全公社 企画調整課、営繕第二課
横浜市建築保全公社 企画調整課、営繕第二課
 
(氏名 Name 推し≠フ公共建築またはひとこと My favourite Public building or message for you)
 
村上健一(むらかみ・けんいち) 横浜国際総合競技場。完成から25年がたつ横浜市内最大の公共建築物は、今でこそ国立競技場に譲りましたが、一時期は観客収容数日本一を誇っていました。とても手のかかる建築物ですが、横浜線の車窓から見えるその雄姿が私の推しです。
 
太田祐美(おおた・ゆみ) 横浜能楽堂。子供たちの狂言の稽古に付き添って10年ほど通いました。公社見学会で紹介した機械室の木製受水槽は見応えがあります。本舞台屋根の鬼瓦に「ハママーク」が入っているなど「隠れハママーク」探しも楽しいです。
 
村松昌明(むらまつ・まさあき) 外交官の家。外壁の塗装改修や上げ下げ窓の修繕を担当しました。重要文化財である古い洋館を既存の仕様を保ちつつ、適度に改修工事を行って、良好な状態でリーズナブルに、市民に巡覧を提供している横浜市は素晴らしいと思いました。
 
乾浩(いぬい・ひろし) 横浜市歴史博物館。以前、近くに住んでいたこともありよく立ち寄りました。特徴的な外観で閑静な環境でスペースもあり落ち着く場所でありました。
 
下川貴洋(しもかわ・たかひろ) 横浜赤レンガ倉庫。明治・大正期のれんが建築の技術を見ることができる歴史的建造物です。また、「横濱JAZZ PROMENADE」の会場としても長年使用され、横浜の音楽文化の歴史にも触れることができる場所です。
 
小國祥孝(おぐに・よしたか) 三ツ沢公園球技場。入社してから3年間、修繕工事を担当した施設であり、思い出も思い入れもあります。施設は、スタンドからピッチまでの距離が近く、間近で競技が見られるため、迫力があると思います。また、芝生がきれいです。
 
尾崎憲一(おざき・けんいち) 横浜山手西洋館ベーリックホール。2002年のサッカーワールドカップ開催に合わせた改修工事に携わりました。庭園の雰囲気も相まって南国を思わせるたたずまいが気に入っています。「フレスコ技法」の寝室の壁は一見の価値あり。
 
大串孝広(おおぐし・たかひろ) 横浜三塔(キング〜神奈川県庁舎〜クイーン〜横浜税関〜ジャック〜横浜市開港記念会館〜)。横浜市特に関内に建造する歴史ある建築物で、外観も見るものを楽しませ内部も神奈川県庁舎はノスタルジックな雰囲気や昔ながらのエレベーター表示と横浜市開港記念会館のステンドグラスがおすすめです。
 
主藤ゆう子(しゅとう・ゆうこ) 根岸なつかし公園旧柳下邸。随所に職人の繊細な技巧が施され、建てられた当初の思いがしのばれる洋館付き住宅です。志ある人々の手により大切に修復されてきた経緯も掲示されており、保存していく側の思いも感じられる、市の指定有形文化財です。
 
 

2-2・公共建築に携わる民間技術者の紹介 Technology persons

◆竹中工務店
東京本店プロダクト部 稲垣秀人(いながき・ひでと)

Hideto Inagaki
TAKENAKA CORPORATION
Assistant to General Manager
Productivity Engineering Department
Tokyo Main Office
 
稲垣秀人氏、大径間トラベリング工法
(上から)稲垣秀人氏。竹中工務店が6カ月間で研究開発した大径間トラベリング工法は、
約4カ月の工期短縮と約3500人の省人化を実現した(資料提供・竹中工務店)
 
 
横浜アリーナの工事名は「新横浜イベントホール」でした。竣工して30年以上経ち、リニューアルで若返った横浜アリーナは、「横アリ」の愛称やマスコットキャラクターの「ヨコアリくん」で親しまれていますが、私にとっては「横浜アリーナさん」です。
 
1987年。新横浜イベントホールの建設に、当社は工期・品質・安全面を考慮して特殊工法「トラベリング工法」による設計・施工で取り組むことにしました。公共施設の建設では通常、設計と工事を分離発注しますが、民間活力の導入施策による第三セクター「(株)横浜アリーナ」が設立され、具現化されました。
当時私は入社5年目です。作業所長は遠山恒裕さん。屋根の担当は上司と先輩社員、私の三人でした。屋根全体を14のスパンに分割し、まず、3000枚の工事用足場板を使って作業構台(床)を作りました。まず1スパン鉄骨建て方を行い、トラベリングをします。移動したところで屋根、外壁(ALC)を作り、次のスパンの鉄骨建て方を行い連結してトラベリングをします。移動したところで天井、設備の工事を行いトラベリングするという繰り返しです。最後は3000トンを超える大屋根をトラベリングした時は壮観で、所定の位置に無事固定できた時、大変感動したことを覚えています。
高所作業は通常1階、2階と順々に高くなるので徐々に慣れていきますが、横浜アリーナはトラベリング工法を採用したため、いきなり高い場所に上がっての作業です。やはり最初は怖かったですよ。
 
横浜アリーナは鉄骨鉄筋コンクリート造5階建て延べ4万5000u。これだけの規模の躯体工事ですから、労務管理も大変でした。作業所付近に宿舎を用意して、沖縄から東北まで全国から職人さんに来てもらってやり遂げられました。
入念にスケジュールを組んでもうまく進まないことがあります。例えば施工中に雨が降ったり、ましてや雪が降ったりすると、雪の日だけでなく、積もった雪が溶けるまで作業ができません。日割りスケジュールを見直したりしてやり繰りしました。CADを覚える前の時代のこと、工事の具体的な内容をドラフターで手描きした仮設計画図を職人さんに渡していました。
トラベリングの施工日は一大イベントです。テレビ放送局の取材班や、歌舞伎俳優さんらも見学にいらっしゃいました。そうなると日時を変更するわけにはいきません。長期間ホテルを押さえ、職人さんに頼み込んで待機してもらうこともありました。
 
どこの作業所もそうですが、建物は、皆でつくるものです。実際に手を動かす職人さんたちがいて、資材の運搬で夜中道路を走り朝一番で搬入してくれる方々がいて。そういった多くの人が一つの目的に向かって準備をしてくれます。私はトラベリングの日時をずらせない責任を背負い、創意工夫し、できる限りの手を打つことを学びました。現場の段取りを組むのは、経験を積んだ者にしかできない精緻な組み合わせの仕事です。当時の私はそんな重圧を感じてはいませんでしたが、予定通りに作業することの重要性を徹底的に教わりました。トライアルアンドエラーはあったものの、エラーを改善する仕組みがあり、その中で上司がしっかり見て指導してくれていたのだと、今になって、思います。
実力以上の仕事でもちょっと背伸びして実施し、分からないことは勉強してキャッチアップしました。完成した時、自分も少し成長したかなと感じられた、思い出深い作業所です。
 

プロダクト部で施工図作成

現在私は「プロダクト部」に所属し、施工図の仕事に従事しています。東京エリアの作業所の施工図の初期対応をして作業所に引き継ぎます。
最近は作業所の若手の方々に施工図の手ほどきをしています。会社の枠を越えて施工図に携わる活動(※)も行っています。私の経験が役に立てば幸いです。
 

建築を志す人へ

大学生のころ、横浜市が画期的な都市計画の取り組みをしていることや、田村明さんの評判などを聞いて、地方自治体なら横浜市で働きたいと考えていました。竹中工務店に就職して横浜アリーナやパシフィコ横浜、赤レンガ倉庫などのプロジェクトに関わり、振り返ると横浜支店での作業所勤務が一番長くなりました。私は東京生まれの東京育ちですが、横浜に愛着があり、第二の故郷です。
 
建設業界は最近、新人の採用に困ることがあるという話を聞きます。魅力が薄れたのでしょうか。当社でも中途で辞める人はいます。その最大の理由は自分の時間が取れないことのようで、とても残念に思います。
 
私自身、新人のころ日曜日に当たり前のように休んだら、先輩から「言われないと出社しないんだな。新人類≠セからな」と言われたことを覚えています。作業所に泊まることもよくあり、残業がひと月に100時間を越え、ガールフレンドに「仕事と私、どっちが大事?」と責められたりもしました。
私たち建設現場の世界は、一般の人とは違う世界なのでしょうか。
 
また、世間では大学の勉強が業界の最先端だったりしますが、建設業は仕事の幅が広く、先輩や上司に追いつくことは大変難しい。経験の差がものをいうからです。にもかかわらず、一年生でも事故を起こしてはいけないし、いきなり大きな責任を負わされる。そこが敬遠される理由の二つめでしょうか。教えてもらっていない∞聞いていない≠アとで責められるのは、マニュアルの用意された中で仕事をする若い世代の方々には辛いかもしれません。
 
それでも、建設現場の魅力は大きいです。
皆で力を合わせた末の達成感。これを味わえるのが、建設会社の、技術社員の醍醐味です。
何よりのモチベーションは、出来上がった建物をお客さまにお渡しして「ありがとう」と言われることです。直接言われなくても、施設が繁栄しているのを見ると、がんばってやって良かったなと思います。
自分が担当した建物でも、セキュリティ上、完成後に入れることは少ないのですが、ここ横浜アリーナは、イベントの時など家族や知り合いを連れてきて、知っていることを話すことができるのがとても楽しみです。姪の成人式や当社の120周年記念式典もここ、横浜アリーナが舞台でした。
うれしかったです。
 
※公益社団法人日本建築士会連合『設計図書整合性向上ガイドブック』、『総合図作成ガイドライン』編さんなど
 
 

3・歴代建築局長ご挨拶 Directors of Public building division Yokohama City

歴代建築局長 立花誠氏・相原正昭氏・地曳良夫氏
歴代建築局長
(@入庁年次 Since A現在の所属 B"推し"の公共建築 My favourite Public buildings、ひとこと message for you)
 
立花誠(たちばな・まこと) @1973年4月入庁、2009年度まちづくり調整局長(建築局長)AなしB私の好きな公共建築は、横浜市開港記念会館でしょうか。小ぶりな建築ですが開港50周年を記念して、市民からの浄財をもとに造られました。当時の港町横浜の勢いを感じさせられます。
名建築には、時代が変わっても新しさを失わない建物と、建った時点から"古さ"を感じさせるものと2つのタイプがあると思います。言うまでもなく、この開港記念会館は後者に属する名建築物です。
新しさを失わない建築の代表は、上野の森に建つ東京文化会館だと思います。半世紀以上経ちますが、古さを感じさせません。大ホールに入ってみれば、印象的な壁面(反響版)も決して時代がかっていません。いい建物だと思います。
 
 
相原正昭(あいはら・まさあき) @1974年度入庁、2006〜08年度まちづくり調整局長(建築局長)A大成建設(株)横浜支店参与B旧横浜市役所はいつ見ても飽きが来ないデザインで、関内駅前の落ち着いた風景の主役でした。市会棟は解体され、庁舎棟はホテルとして残りますが、再開発後新たにどのような表情を見せてくれるのか楽しみです。
 

ご挨拶

「横浜コモンズ」を知っていますか。30年前に「21世紀の公共建築の在り方を考える」をテーマに泉眞也さんを会長とする横浜市建築懇談会が答申した基本理念で、公共建築は公共空間として都市の共有地であり、市民、企業、行政が協働して創り、育てるという考え方を打ち出したものです。この理念をイメージしたエッセイが、委員の一人である荻野アンナさんの「横浜が縦浜にならないために」です。「横浜コモンズ」フォーエバー!
 
 
地曵良夫(じびき・よしお) @1971年度入庁、企画調整室企画調整部企画課。2004〜05年度建築局長・まちづくり調整局長、06年度監査事務局長A隠居B「上郷・森の家」(横浜市民ふれあいの里内)。企画財政局企画調整担当課長の時、総合計画に基づいて、市内小学校生の体験宿泊、それ以外は市民の研修など宿泊利用という初めての施設を建設することになった。所管局が決まらないので、建築局で基本計画・基本設計を受けてもらえず、私と立花係長(元建築局長)は内井昭蔵先生にお願いをした。所員の方から行政とこんなに濃密に協議をしたのは初めてと言われるほど議論をして纏めてもらった。
 

ご挨拶

建築の設計・施工等の技術の進歩は著しいです。PFIなどにより公共施設の位置づけ、整備発注方式にも変化があります。市民の要求も多様化しています。公共施設とは何ぞや!役所は遅れていると言われぬよう、伝統や過去に拘らず、効率的で時間に耐えて市民に納得される施設整備を期待しています。
 
 
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10月号 横浜能楽堂と横浜美術館、丹下都市建築設計丹下憲孝氏、横浜市建築局公共建築部学校整備課、魚津社寺工務店魚津忠弘氏、横浜市建築設計協同組合(YSK)、元公共建築部長花井透氏・恵美須望氏・秋山雅英氏
 
9月号 横浜マリンタワー、横浜市建築局公共建築部施設整備課、日建設計小野潤一郎氏・日建設計コンストラクション・マネジメント古川伸也氏、渡辺組篠田隆信氏、鈴木伸哉元建築局長
 
8月号 パシフィコ横浜と横浜港大さん橋国際客船ターミナル、日建設計亀井忠夫氏、横浜市建築保全公社営繕第一課・総務課、竹中工務店笠井香澄氏・石原次男氏、清水建設大橋成基氏・林亨多氏・吉田健一氏、坂和伸賢元建築局長
 
7月号 横浜市開港記念会館と赤レンガ倉庫、横浜市建築局公共建築部保全推進課、金子設計金子修司氏・稲毛恒男氏・竹島比佐子氏、竹中工務店中嶋徹氏、黒田浩元建築局長
 
6月号 横浜市新市庁舎、横浜市建築局営繕企画課、竹中工務店橋健人氏、竹中・西松建設共同企業体竹中工務店清水亨氏・西松建設武政邦彦氏、鈴木和宏前建築局長
 
5月号 横浜市庁舎の変遷、横浜市建築局「未来プロジェクトチーム」、鵜澤聡明建築局長
 
 
 

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