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ZEBプランナー体験記
第2回 ZEBのメリット・デメリット

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 私がZEBへ関心を持ったきっかけは、その「心地よさ」を体全体で感じたことでした。「こんなオフィスで仕事したい」「一度体験したら離れられない」と思わせる魅力を、ZEBは持っています。

 さて、ZEBの主なメリットは4つ。「光熱費の削減」「不動産価値の向上」「環境への取組、参加意識の向上」「快適性」と考えます。
オーナー、テナント、集う人、それぞれの立場からメリットを深堀してみます。

 近年、SDGs(2015年国連サミットで決められた持続可能な17の目標の略称)の注目度が上がり、環境に配慮した建物不動産を求めるテナント・投資家が増えてきています。このことから、環境配慮型建築物であるZEBは資産価値の向上が期待できます。これ以外にも、オーナーにとって保有する建物のZEB化は、「環境に配慮し省エネを実現している」という社会的評価に繋がります。

 次にテナントにとっては、建物の断熱性向上と高性能設備の導入による省エネを実現したことで、光熱費が大きく削減される結果が期待できます。
 集う人・働く人にとっては、高い断熱性と高効率な空調の使用で快適性を保てることにより、省エネをしつつ夏の暑さや冬の寒さを我慢せずに過ごすことができます。その結果、生産性の向上につながるだけでなく、個人でも環境に配慮した活動へ参加できることになります。
 また公共建築物では、太陽光発電などの機能を生かせることで、災害時などにエネルギー拠点ともなりえます。

 一方、ZEBのデメリットは、計画段階では「費用対効果が見えにくい」「高性能設備費用負担が増す」「費用負担による賃料転化などはテナントに理解してもらいづらい」などが挙げられ、メリットよりデメリットの方が、イメージとして先行してしまうのが現状であります。

 ZEBの良さを知って頂くには、「百聞は一見に如かず」で、まず体感してもらうことが一番です。

執筆者プロフィール

株式会社イエタス(千代田区) 営業本部 部長 西山 博(にしやま ひろし)

西山 博(にしやま ひろし)
株式会社イエタス(千代田区) 営業本部 部長
建築建材商社に13年間勤務した後、2007年から住宅性能評価(品確法)に特化した一級建築士事務所イエタスに勤務。主に、戸建て住宅の品質向上に努めてきた。当時住宅市場は「量」から「質」へと大きな転換期で、積極的に情報発信しながら、地域の工務店からの相談に数多く対応。 コンサルティング的な依頼も増えていく中、非住宅建築物の省エネルギーの届け出業務を行う非住宅部門を4年前に設立。4年間で省エネ届出の実績は1000棟を超える。2年前にZEBプランナーにも登録。11件のZEB案件に携わり、ZEBへの想いは熱い。現在、高層マンションのZEHにも取組んでおり、幅広く省エネに貢献出来きることを楽しんで毎日仕事をしている。 モットーは「住まう人の住宅、集う人の建築物の安心・安全・快適を実現する」を掲げ、みらいの子供たちの為に残せる住宅・建築物の省エネに貢献することを目指す。 株式会社イエタスホームページURL:http://yetus.co.jp/ お問い合わせ先 電話 03-3230-1215 ZEB担当者 まで