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(2019/9/30)

 

【愛知県】緑豊かな住みやすい街へ
〜東海市のまちづくり 鈴木淳雄東海市長に聞く〜

 

 1969年4月1日、上野町と横須賀町の2町の合併により、東海市は誕生した。当時の人口は7万8883人。それから50年――洋ランやフキの生産、中部圏最大の鉄鋼基地など、農業・商業・工業がバランスよく発展を遂げ、現在、同市の人口は11万5086人(2019年9月1日時点)にまで上る。5月18日には「市制50周年記念式典」を開催。市の発展に貢献した市民に加え、企業へ初の表彰・感謝状の贈呈が行われた。また、「とうかい50年祭オープニングイベント」ではさまざまな催しが開かれ、市民らが市制50周年を祝った。今後も大型事業を控える同市の発展について、鈴木淳雄市長に話を聞いた。

 

鈴木淳雄東海市長

――東海市は現在、県内有数の都市となった。鈴木市長は市職員時代を含め、この50年間、東海市の発展に携わっている。市制50周年を迎えた思いは。
「この50年、市が発展を続けることができたのは、地元企業の貢献が大きい。記念式典は、行政、市民、企業が一体となってお祝いをする場としたかった。土地開発だけでなく道路や公園の整備も進め、目標としてきた緑豊かな住みやすい街≠実現しながら50周年を迎えることができ、うれしく思う」

――公立西知多総合病院周辺のまちづくりの核となる、養父森岡線街路整備事業と新駅周辺等整備事業について聞きたい。
「両事業ともに、用地取得はおおむね完了した。養父森岡線街路整備事業では、本年度に鉄道仮線工事に着手し、20年度には本線工事の他、(仮称)鈴井田橋の整備にも着手する。新駅周辺等整備事業では、20年度に駅部や周辺道路の工事がスタートする。新駅の開業は23年度、養父森岡線の供用開始は24年度を予定している。事業完了後には、公立西知多総合病院への円滑・迅速なアクセスが確保されるとともに、市南西部地域の交通ネットワークが充実するはずだ」

――西知多道路の整備と、それに伴う(仮称)東海太田川駅西土地区画整理事業についてはどうか。
「東海太田川駅西土地区画整理事業では、27年度のリニア中央新幹線開業までに土地利用を開始することが目標だ。西知多道路の整備によって物流が大幅に効率化され、生産性の向上が期待できる。これを利用して、このエリアを新しい産業の場とする他、ホテルや住宅地も整備する。20年度の組合設立に向け、約90万立方bの土砂搬入に伴う協議や進出企業の選定なども進めなければならない。名鉄太田川駅周辺と合わせ、令和時代の東海市の中心と位置付けている。リニアインパクトを機に今以上のにぎわいをつくるため、やることはまだまだたくさんある。また、西知多道路についても全線完成に向けた早期の事業進捗を要望している」

――インバウンド需要に向けた、ホテル誘致の現状は。
「ホテル誘致については、現在も数社から進出の打診をもらっているが、建設する土地が無く、応えられていない。目標としていた『東京オリンピック・パラリンピックまでに1000室』は現状として難しいが、今後も建設地を確保できるよう努めていきたい」

――市内の無電柱化も注目されている。
「私たち日本人は電柱と電線がある光景を当たり前と感じているが、海外の都市には電柱が無く、緑があふれている。全てを無電柱化することは難しいが、優先順位を付けて無電柱化をしなければならない。具体的には、緊急輸送道路、新住宅区画、主要駅周辺、観光エリアの四つだ。現在、20年3月ごろの計画策定を目指し、無電柱化推進計画策定委員会が立ち上がっている。無電柱化の問題点はコストが高く、事業者にも負担がかかっていることだ。関係機関と協力し、一つの工法にこだわらず低コストで実現できる方法を模索していく」

――その他、市が現在進めている事業について聞きたい。
「今後のスケジュールはまだ明確でないが、市庁舎の大規模改修や聚楽園大仏の修繕などを計画している。現市庁舎は1979年に建設され、建設から40年がたった。現在も耐震性能は確保されているが、内部配管などが老朽化している。一部の耐震化などに加え、低コスト・短工期でリニューアルできるよう考えるとともに、AIを活用した庁舎運営も検討する。聚楽園大仏については、現在、名古屋大学の協力を得ながら修繕方法を調査中だ。市のシンボルでもあるので、所有者とも協議し、着実に進めていきたい」

――最後に、東海市の発展に貢献してきた地元建設業者へメッセージを。
「まちづくりに終わりはなく、次から次へ投資をしなければ成長は無い。今後まだまだ事業は控えており、整備を進めなければならないと考えている。大災害が起きたときに一番頼りになるのは地元業者だ。私たちも地元業者を大切にしたいと考えているので、今後も地域に根付いて頑張ってほしい。技術開発に力を入れ、人材育成にも努めながら、これからの東海市を一緒に創り上げてほしい」

 

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(2019/9/30)

 

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