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にぎわいと魅力あるまちづくりに取り組む 大阪府守口市・西端勝樹市長に聞く

  『魅力ある定住のまち』を目指し、子育て世代をはじめ、あらゆる世代に愛着を持ってもらうために、公園の再整備や駅前再開発を進める大阪府守口市。3期目となる西端勝樹市長に、まちづくりへの思いや、主要事業、今後の取り組みについて聞いた。(聞き手は大阪支社報道部=渋谷郁佳) 
 
 
まちづくりへの思いや主要事業について語る守口市の西端勝樹市長
  
■駅前再開発など新たな都市環境創出

 ―市長就任3期目となり、まちづくりにはどのような思いがあるか。
 「少子高齢化が加速する中、都市としての活力を維持しつつ、にぎわいと魅力あるまちづくりを進めることは本市の大きな課題となっている。『魅力ある定住のまち』を目指し、子育て世代をはじめ、若い世代に愛着を持ってもらうため、大枝公園の再整備などを行ってきた。今後も京阪と大阪メトロの駅前の再開発や、都市計画道路豊秀松月線の整備などさまざまなまちづくりの施策を予定している。新型コロナウイルス感染症拡大による財政面への影響を考慮しつつ、着実に事業を進めていきたい」
  
 
 
旧守口市役所本庁舎跡地開発の完成イメージ

 ―子育て支援施策の充実と合わせて駅前再開発など新たな都市環境の創出にも力を入れている。
 「京阪守口市駅周辺や大阪メトロ守口駅周辺は守口都市核≠ニ位置付ける、今後の将来都市ビジョンにおいて重要なエリアとなる。特に、市のシンボル的な場所となる守口駅に直結した旧市役所本庁舎跡地では、NTT都市開発を開発事業者として、みどりの空間を生かした歩道や広場に囲まれた中に商業施設や賃貸住宅の他、イベントスペースやワーキングスペースなどあらゆる世代がつながり合う複合的な施設を整備する。また、守口市駅周辺でも、ホール機能をはじめとするにぎわい・交流の核となる施設を誘導することを目指している。市民体育館と文化センターの二つの公共施設の在り方や周辺施設との関係性、最適な配置の検討を含めて今後本格的に検討し、任期中には方向性を整理していきたいと考えている」

 ―駅前のにぎわい施設の整備に伴い、周りのインフラも整備する。
 「都市計画道路豊秀松月線の京阪守口市駅から国道1号までの延長260bの区間を西側に拡幅し、幅員22bの道路を整備する。歩道、自転車通行空間、植樹帯を整備する他、電線類の地中化も行い、景観やバリアフリーに配慮したゆとりある歩行空間を確保する。新型コロナの拡大を受けて、国が歩行者利便増進道路の制度などを盛り込んだ道路法を一部改正したことに伴い、守口市でも、コロナ以降の暮らしを考えた空間づくりを進めている。まずは電線共同溝の工事を年明け以降に発注し、年度末までに一部着手、来年度に本格的に整備する。地下鉄と京阪の駅前をつなぎ、中間エリアでもにぎわいを対流させたい」
 
  
 
再整備された大枝公園。その成功例が市内全域に広がる

■進む公園再整備、統廃合も視野

 ―コロナ以降は屋外空間の活用が重要になるという意味でも公園の再整備は重要だ。
 「守口市は市街地が密集、全国的に見ても人口密度が高いエリアということもあり、公園の再整備は費用対効果が高く、進む傾向にある。コロナ禍では密にならない空間整備が重要となり、そういう意味でも公園の再整備が求められるのかもしれない。大阪環状線東部にある旧よつば小学校跡地の公園整備では、既存の体育館を改修して防災備蓄倉庫を設置する他、大型遊具や球技場、芝生広場を設け、あらゆる世代が利用できる公園にする。また、今後は公園の統廃合を視野に入れた整備を考えている」

 ―今後、公共工事にICTを用いた施工を導入することや、週休2日制など受注者が働きやすい発注形態を取り入れることについてはどのように考えているか。
 「ドローンを使った測量など、新しい技術は取り入れるべきだと思う。現場作業員がタブレットを用いて施工管理を行う『ミニICT』を取り入れているところもある。今後は施工管理からICTを取り入れるかもしれない。週休2日制については、建設業者には土日休みとするよう指導しており、実感として定着してきたように思う。他にも、当初予算だけでなく補正予算にも事業費を計上し、柔軟に発注することも含めて、建設業者に負担がかからない取り組みを進めていきたい」
 
■市内業者の期待に応える施策を

 ―守口市内の建設業者の育成にも取り組んでほしい。
 「駅前再開発などに伴い、今後もたくさんのインフラの整備を予定している。市内業者の皆さんの期待に応えられる施策を考えていきたい。また、守口市を盛り上げることにもつながる若手の育成には建設業者の皆さんに期待したい」
 
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