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若い人材はなぜ離職するのか(1)

筆者は建設業界をこれまで40年間見続けているが、技術職を中心とした人材難は恐らくバブル期以来と思われる。安倍政権誕生から続く好景気に支えられ、コロナ禍の時代ではあるが、地域建設企業の採用意欲はいまだに衰えていないとみられる。
各社とも高卒、専門学校・大卒の人材採用に注力しており、新しい人材を採用することも大事であるが、それ以上に建設企業になじみ定着し、そして育成することこそ、より重要である。ただ、残念ながら上手く機能できている会社はそれほど多くないと思われる。
人事担当がやっとの思いで採用した若い人材が1年未満〜3年内に辞めていく様は悔やんでも悔やみきれないであろう。なぜ、若者は辞めていくのか、どうすれば会社に残り、そして前を向いて進み、成長してくれるのだろうか。
1. ゆとり世代を受け入れる
 最近の若者を指して「ゆとり世代」という表現は、ほぼ定着している。定義も諸説あるが、基本は平成生まれの若者が、その世代といってよいだろう。筆者も20年間、毎年4月に各地の建設業協会や建設企業において新入社員研修を行っているが、確かに昭和生まれの新入社員と平成生まれの新入社員は異なると感じる点がいくつかある。
(1)素直で真面目、おとなしい
 昭和生まれの新入社員を相手にすると新入社員の群れの中で、必ず数名は斜に構えた挑戦的な態度の若者がいた。私もその頃は若かったので「よし来たか」という感じで講師として迎え撃っていた。
 今の時代の若者はというと、おしなべて皆真面目であり、どちらかというとおとなしい若者が多いと感じる。研修での受講態度も優等生のようにじっと集中して講師の話を聞いている。
さて、ここだけを取り上げると何も問題が無いように感じるが、そうはいかないのが現代の若者である。次号からは問題点を取り上げる。

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執筆者プロフィール

 酒井誠一
酒井誠一

学卒後、日本コンサルタントグループ入社。営業本部大阪営業所長、市場開発部等を経て現在に至る。専門は建設業の営業力強化、人事制度及び人材育成支援コンサルティング、経営戦略プランニング及び軌道乗せ、各種社員教育(階層別、職種別、テーマ別)など。
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