海釣りから建設業の戦略的マーケティングを考える(1)|建設ニュース 入札情報、落札情報、建設会社の情報は建通新聞社

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海釣りから建設業の戦略的マーケティングを考える(1)

セコム創業者、飯岡亮氏の名言に、こんな言葉がある。「経営者はもう少し、漁師の精神を学ばなければいけない。漁師は釣れなければ、狙う魚を変え、道具を変え、場所を変える。いつも同じところにじっとしていて、”魚がいない”と嘆いているだけではダメだ。」という名言だ。
 船上で魚とやり取りをしていると、釣りは企業のマーケティング活動とよく似ているとしみじみと感じる。釣り物の選定から船宿選び、竿やリール、仕掛けの事前準備、現場での仕掛けの選定、棚の探り方、誘い方、取り込みに至るまでの一連の流れが、マーケティングプロセスとよく似ているのだ。
 私はコンサルタントという職業柄、多くの中小建設業において営業面の課題についてご相談いただく。その原因の多くは、今まで属人的な営業に頼り、戦略的なマーケティングができておらず、顧客開拓ができていないためである。
 マーケティングの定義とは、「市場・顧客のニーズ対して、それに合致した製品・サービスを、営業活動や様々なプロモーションにより顧客に発注いただき、収益を得ること」である。一方で、釣りを堅苦しく定義すると、「潮の流れや魚の食性に対して、それに合致した仕掛けやエサを、様々な釣具や誘い方により魚に食わせ、釣り上げること」であり、飯岡氏の名言に見えるよう、考え方やプロセスがよく似ているのだ。
 今回の連載では、下表のように戦略的マーケティングを船釣りのプロセスに例え、わかりやすく解説していきたいと思う。釣りのベテランの諸兄には、浅知恵と思われる部分もあるかもしれないが、その点はご容赦いただけると幸甚である。また、筆者が関東地方に在住しているため、神奈川・千葉(内房・外房)を題材としていることをご理解いただきながら、ぜひ楽しんでお読みいただきたい。

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執筆者プロフィール

 齋藤昭彦
齋藤昭彦

株式会社日本コンサルタントグループ 建設産業研究所 経営コンサルタント 齋藤 昭彦  学卒後、株式会社内田洋行入社。首都圏第2営業部にて公共・大学営業担当、のち金融営業部にてメガバンク営業担当。2014年公益財団法人さいたま市産業創造財団へ入職。創業・経営改善支援担当、医療・国際展開支援担当、オープンイノベーション推進チームリーダーなどを経て日本コンサルタントグループ入社、現在に至る。
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