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海釣りから建設業の戦略的マーケティングを考える(8)

全9回の連載で「釣り」を題材に中小建設業の戦略的なマーケティングを解説している。今回からは第4ステップとして具体的な活動計画と営業活動について論じる。
 船宿で乗船名簿を書き、代金を支払い、餌や氷を受け取り、船に乗り込む。船長から、最近の釣果に関する情報を収集し、あらかじめ想定してきた釣り方に対して、必要があれば修正を加える。そして、どのように竿を取り仕掛けを投入するか、アタリが来たらどのように合わせるか、最後の取り込みはどのように行うか、具体的な所作をイメージし、そのイメージを踏まえて、ロッドキーパーやバケツなどの位置を決め、竿やリール、仕掛などをセットしていく。
実際の釣りでも、このように船上で具体的な釣り方をイメージして準備をしていくが、これをマーケティングではアクションプラン(活動計画)と呼ぶ。前述したマーケティングミックスを、具体的に誰が、いつ、何を、誰に、どのようにマーケティング活動するか明確にするものである。これが定まっていないと、結局なし崩しの活動で終わってしまう。
 アクションプラン策定のポイントは、「責任者・担当者を明確にする」「目標・評価指標を明確にする」「期間・期限を明確にする」の3点である。実際のマーケティング活動においては、下表のようなガントチャートを用いながら、活動内容と責任者・担当者、目標・評価指標、期間・期限を明確にして取り組みを進めていく。
釣りにおいても、船上での所作が定まっていないと、釣り方が行き当たりバッタリになって釣果が安定しなかったり、手返しが悪くなったり、取り込みの時にもたもたして魚をバラしてしまったりする。同様にアクションプランをしっかりと固めておかないと、マーケティング活動が戦略的に機能せず、想定した仮設の検証や目標達成を望むことができなくなってしまうのである。

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執筆者プロフィール

 齋藤昭彦
齋藤昭彦

株式会社日本コンサルタントグループ 建設産業研究所 経営コンサルタント 齋藤 昭彦  学卒後、株式会社内田洋行入社。首都圏第2営業部にて公共・大学営業担当、のち金融営業部にてメガバンク営業担当。2014年公益財団法人さいたま市産業創造財団へ入職。創業・経営改善支援担当、医療・国際展開支援担当、オープンイノベーション推進チームリーダーなどを経て日本コンサルタントグループ入社、現在に至る。
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