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Catch-up 「優越Gメン」が発足

公正取引委員会は5月、独占禁止法上の「優越的地位の濫用」を防止する「優越Gメン」を16人体制で発足させた。活動の主なターゲットの一つは、労務費や原材料費、エネルギーコストの上昇分の転嫁拒否だ。「総合工事業」を含め、疑わしい事案が発生していると見込まれる22業種を対象として、6月から緊急調査を進めている。
 「優越的地位の濫用」とは、自社との取引が売上の大きな割合を占めているような事業者に対し、立場を利用して正常な商習慣から見て不当な不利益を与えることを指す。具体的には、支払いの遅延や減額などが該当。違反行為の差し止めなどの排除措置命令、課徴金の納付命令の対象となることもある。
 原材料や原油の価格の急激な高騰は、幅広い業種で価格交渉力の弱い企業の経営を追い詰めかねない。政府は昨年12月、中小企業が取引先に対してコストアップ分を適正に転嫁し、ひいては賃上げの原資を確保できるようにするため、転嫁の「円滑化施策パッケージ」を作成し、対処することとした。
 今回の緊急調査はその一環という位置付け。まずは現状を把握するため、6月3日に仕事を請ける側の事業者向けに8万通の調査票を発送した。合わせて、調査票が届いていない事業者も参加できるよう、公取委のホームページ上に回答用の特設ページを設けた。回答の提出期限は23日までとなっている。
 総合工事業の場合は、▽下請けから上位下請け▽下請けから元請け▽元請けから発注者―への価格転嫁の実態を調べる。取引価格の引き上げ要請に対してどれほど応じてもらえたかや、価格交渉の場を設けられたか、価格転嫁できない場合にきちんと理由を示されたかを質問する。
 取引価格の引き上げに応じてくれない発注者・元請けなどのうち、回答者の事業活動に与える影響の大きな上位5社の社名や法人番号も確認。具体的な転嫁拒否の事例などの情報提供も求める。受注者・下請け側が不利益を被らないように配慮した上で、調査結果を基に発注者・元請け側に対して調査票を送る。
 転嫁拒否が疑われる事案に対しては、立ち入り調査も実施。さらに、関係事業者に対して具体的な懸念事項を明示した文書を送付し、改善を促す。12月をめどとして調査結果をまとめる予定だ。
 木材や鋼材、コンクリート、塗料など建設業界でも多くの資材の価格が高騰しており、沈静化の兆しは見えない。弱い立場にある事業者が不当に不利益を被ることのないよう、「優越Gメン」の活躍に期待したい。

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