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“かっこいい”魅力の発信を

2022/7/4 

「将来の担い手確保につながる活動を展開しよう」―。多くの建設業団体が、業界の魅力を伝える広報活動を新年度の事業計画の柱に位置付けた。
 自分たちの素晴らしい仕事を若い世代にどう伝えるか。多くの関係者が頭を悩ませていることだろう。
 総務省の調べによると、建設業の就業者数はピークだった1997年の685万人から、2020年には492万人と約28%減少。特に高齢層の割合は他産業と比べても顕著だという。産業の活力を維持し、強化する上でも大きな問題がある。
 こうした課題を背景に、日本建設業連合会(日建連)関西支部の加賀田健司支部長は5月19日に開いた定時総会で、週休2日の実現や建設キャリアアップシステムの普及、働き方を抜本的に変革していくためのDXの促進などを通じて、「『給与がよく、休暇がとれ、希望が持てる業界であり、最先端の技術を駆使しながら仕事を進めるかっこいい』建設業にしていくことが重要だ」と強調。
 それら“新4K”の実現とともに、建設業の魅力を若年層に情報発信していく必要性を訴えた。
 化学メーカーのクラレが新小学1年生を対象に実施した「将来、就きたい職業」(22年度版)のアンケート結果によると、男子は「警察官」が1位。わずかな差で「スポーツ選手」が2位、大工や左官などの「職人」は10位だった。20年前(02年)の同じ調査結果では「大工・職人」が「スポーツ選手」に次いで2位につけていた。ちなみに10年前は6位、昨年は11位と、近年は低迷が続く。
 ただ、見方を変えれば、20年来、あまたある職業の中で、およそトップ10を維持する人気職業とも言える。今なお、ものづくり産業である建設業は、子どもたちの憧れの職業なのだ。
 その夢を実現してもらうためにも、賃金をはじめとする労働条件の改善と生産性の向上、安全衛生管理を含む職場環境の向上が欠かせない。
 新型コロナウイルス感染症は建設現場にもさまざまな影響を及ぼした。そうした中で、受発注者間でのWeb会議や、BIМ/CIM、遠隔臨場の活用など、これまでになかったデジタル化の波が加速した。
 インフラDXをさらに推進し、スマートで効率的な仕事に取り組む姿を見てもらうことで、若者を建設現場に呼び戻す。関係者が連携し、実践に向けて努力したい。
 神奈川県建設業協会では、県教育委員会と工業高校との間で、建設分野での教育の推進や人材育成を目的とした協定を締結。建設業への若者の入職を促進する取り組みを始めている。
 若手の建設技術者らがタブレット端末を利用し、現場管理を効率化している「かっこいい」姿を生徒たちに見てもらう。こうした密接な触れ合いは地域に密着した企業・団体ならではのものだ。
 小中学校などに「総合的な学習の時間」(総合学習)が導入されて久しい。そうした低年齢層の世代に、職業に接する教育の機会が増えていることも、建設業の魅力発進に向けての追い風だ。
 多様な主体による地道な積み重ねが、建設業全体のイメージアップと担い手確保、ひいては社会的評価の向上に結び付く。

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