三菱地所の東京駅前再開発など都計手続き
2020/11/25 東京
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外観も変更したトーチタワーの完成イメージ
東京都都市整備局は、三菱地所(千代田区)が東京駅日本橋口前で進めている大手町地区の再開発で、同社が新たに追加提案した計画を反映し、容積率の最高限度を従来の1760%から1860%に引き上げる。この他、虎ノ門一丁目地区と新宿駅西口地区の都市計画特別区の変更や、品川区内の用途地域変更など、計31件を2021年2月3日に開く都市計画審議会に付議する。
三菱地所が実施する大手町地区の再開発は、東京駅の北側に位置し、永代通りや外堀通りに囲まれた区域面積約3・1fの敷地に、4棟のビルを建設する計画。
東京圏の国家戦略特別区域計画の特定事業として、16年度に都市計画決定を受けていたが、時勢や周辺環境の変化を反映するために施設の規模や機能などを一部追加し、都市計画変更手続きを開始した。
新たな計画では、4棟のうち最も高いB棟「トーチタワー」の規模を当初の地下5階地上61階建て延べ面積49万平方bから、地下4階地上63階建て延べ面積54万4000平方bに拡大する。都心型MICEの拠点となる2000席規模の大規模ホールの導入、国際級ホテルの誘致なども追加し、国際競争力の強化に寄与。
呉服橋交差点地下通路の整備や首都高地下化の実現に向けて三菱地所が協力することを前提に、まちづくりへの貢献として容積率の緩和を受ける。
虎ノ門一丁目東地区では、虎ノ門一丁目東地区市街地再開発準備組合と日本土地建物(千代田区)、UR都市機構、住友不動産(新宿区)が事業主体となって再開発を計画している。
区域は、東京メトロ銀座線の虎ノ門駅と愛宕下通りに面した約1・1f。
国際・先進的なビジネス活動を促進する用途の施設を整備することを条件に、容積率の最高限度を1500%に定め、高さの最高限度は高層部で180bとする。
再開発ビルの規模は地下5階地上30階建て延べ12万6000平方b。虎ノ門駅の駅前広場と一体となった広場や地下歩行者通路などを整備することで、虎ノ門エリアの交通結節機能の強化やにぎわい、交流を創出する。
21年度の組合設立認可、22年度の工事着手を目指している。完成予定は25年度。
小田急電鉄(渋谷区)と東京メトロ(台東区)が計画している「新宿駅西口計画」についても、都市計画変更手続きを進める。
同計画は、都と新宿区、民間事業者らが連携して新宿駅周辺を再編する「新宿グランドターミナル」のランドマークとして施設を整備する。
対象は、西側が西口駅前広場、東側がJR新宿駅に挟まれた区域面積約1・6f。南側は甲州街道に面している。小田急百貨店の他、新宿駅西口と南口をつなぐモザイク通りの商業施設、新宿駅南口直結のファッションビル「新宿ミロード」などを解体撤去する。
新しく建設するビルの規模は、鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下5階地上48階建て延べ28万1700平方bになる見込み。
容積率の最高限度を1600%とし、高さの最高限度は高層部で260bに設定する。
22年度に解体撤去工事を始め、29年度の完成・供用を目指す。
この他、都市計画審議会に付議する案件としては、品川区内の西五反田5丁目と荏原2丁目、平塚3丁目、西中延1丁目地内で用途地域を商業地域に変更し、建ぺい率を従来の60%から80%に、容積率を500〜600%に引き上げる。また、▽多摩都市計画道路3・1・6号南多摩尾根幹線の変更▽東京都市計画公園(8・6・13号)上野公園の変更▽「都市計画区域の整備・開発および保全の方針」の変更―などを含めた31件の審議を予定している。
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