相次ぐ施工不良 都道府県と連携強化へ
2021/6/8
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国土交通省は、建設業法違反に対する指導・監督を強化するために全国の地方整備局に設置されている「建設業法令遵守推進本部」の2021年度活動方針を決めた。「技能労働者への適切な水準の賃金支払い」「著しく短い工期の禁止」などを重点事項として周知を図る他、近年、建設業者による施工不良が相次ぐ状況を踏まえ、不良・不適格業者への対応で都道府県とのさらなる連携強化を図る。
「技能労働者への適切な水準の賃金支払い」では、受発注者間や元下間で適正な契約が行われるように、標準見積書が活用・尊重されているかを確認するとともに、改善状況などの情報収集、調査を行う。
「著しく短い工期の禁止」は、昨年施行された改正建設業法に盛り込まれた。引き続き、違反情報の提供を受け付け、実態の把握に努めていくため、深堀した情報収集と調査を進める。疑義があった場合、工期に関する基準が考慮されたかを確認するとともに、過去の同種工事との比較、見積もりの精査などを行い工事ごとに個別に判断することになる。
不良・不適格業者への対応は、東京都八王子市のアパート事故をはじめ、知事許可業者による施工不良が各地で相次いで発生している現状を踏まえた新たな取り組み。具体的な仕組みは今後の検討になるが、不良・不適格業者の情報を当該都道府県と隣接する都道府県、国とで共有し合い、立ち入り検査の強化、営業状況の継続的な把握により、不良・不適格業者の排除を徹底していく方向だ。
この他、「下請け代金の支払い手段」「偽装一人親方対策」などについても周知を図っていく。
建設業法令遵守推進本部では、法令違反疑義情報の受け付け、立ち入り検査、講習会を通じて、建設業の法令順守体制の充実を図っている。20年度は、法令違反疑義情報を1353件受け付けた他、立ち入り検査416件を実施。講習会も30回開いた。監督処分・勧告数は、許可取り消し1業者、営業停止5業者、指示11業者、勧告82業者。
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