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建設産業の人材獲得 ロマンと夢の発信を

2021/8/23 

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建設産業が拓く最先端の技術が、いよいよ“大気圏”を突破していく。そんな未来が一歩一歩近づいているのかもしれない。
 7月に国土交通省が発表した「月面等での建設活動に資する無人建設革新技術開発推進プロジェクト」。政府のスターダストプログラムに伴う宇宙利用探査の月面拠点建設計画に、建機などの技術開発で協力していくものだ。当面は、地球上で導入され始めている建機の遠隔操作技術のさらなる自動化・高度化を目指し、ゆくゆくは月面作業に適した建機本体の開発につなげるという。
 宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムで育ってきた世代にとっては何とも興味深く、ロマンや夢を感じた人も少なからずいるだろう。
 しかし、現実の社会はと言えば、この1年半余り、新型コロナウイルス感染症がまん延し、建設業界を巡っては、技術検定の不正受験、高速道路の橋梁の耐震補強に絡む施工不良問題、八王子のアパート階段崩落による死亡事故、北海道開発局での官製談合事件など、コロナ禍のモヤモヤに輪をかけて陰鬱なニュースが相次いでいる。
 これまで建設業界は、次世代を担う若者の入職を促すため、技能労働者の処遇改善や長時間労働の是正など業界の魅力向上に汗水を流してきたはずだが、「何をやっているのだ」と、ため息交じりのつぶやきが聞こえてきそうだ。
 業界全体のイメージダウンは、最優先の課題である人材確保の逆風にもなりかねない。本格化する少子高齢化の中で、担い手確保への道は依然として険しい状況が続いている。
 建設産業だけでなく、国家公務員の採用も逆風の中にある。国家公務員総合職の採用試験の競争率は減少傾向にあり、2021年度採用は過去最低の7・8倍となった。要因の一つには長時間勤務があるようだ。
 志のある若者が、長時間勤務などの労働環境を嫌って国家公務員の道を断念する。国交省であれば、国民が安全・安心に暮らすことができる国土の在り方を考え、政策を立案し実行する熱意のある人材を、スタートラインに立たせることすらなく、失っていることになる。
 いまや人材は、他産業と、そして世界との奪い合いの様相を呈している。建設産業も、建設行政も、それぞれの職場での労働環境の改善やイメージアップに取り組み、官民で“ものづくり”の現場に若者を呼び込む努力を重ねていくべきだろう。
 あるアンケート調査によると、ここ30年間で新卒入社の決め手が、「ロマン志向(やりがい)」から「リアル志向(給料)」に変わったとされる。だが、「やりがい」を選んだ新入社員も、いまだ全体の2割を超え、「給料」「勤務地」に次ぐ就職先の決め手のトップ3に入っていた。
 ロマンや夢は他人が押し付けるものではない。しかしその一方で、建設産業、建設行政に携わっている者には、それぞれのロマンや夢を発信することは忘れないでほしい。その一つ一つのメッセージが若者の心を捉え、建設の道に向かわせることも、必ずやあるはずだ。

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