約4割がSDGsに対応 全建会員
2021/10/11
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全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)が、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みに関して会員企業にアンケートを行ったところ、既に行動している企業が23・2%、行動を検討している企業が17・0%を占め、約4割が前向きに対応していることが分かった。SDGsの17のゴール(目標)のうち、既に行動している企業の多くが取り組みの対象に挙げたのは、「働きがいも経済成長も」「住み続けられるまちづくりを」などだった。
全建では、SDGsの2030年までの目標に関して、地域建設業の活動を支援するためSDGs推進委員会(中村義人委員長)を設置しており、その活動に一環としてアンケートを実施。約1万9000社の全会員企業を対象に8月10日〜9月3日に調査し、8・6%の1611社から回答を得た。
SDGsの認知度・対応に関しては、約4割が前向きな姿勢でいる一方、SDGsについてまったく知らない、あるいは内容を知らないと23・6%、知っているが対応は検討していないと36・3%が回答。これら約6割の企業は、SDGsの印象(複数回答)として、「取り組みの必要は理解するが、何から取り組んでいいか分からない」(61・8%)、「取り組みの必要は理解するが、取り組む余裕がない」(32・0%)、「経済活動に比べ優先度は下がる」(25・9%)と答えた。
SDGsに取り組む際の課題(複数回答)では、「社内での理解度が低い」(46・0%)、「何から取り組んでいいか分からない」(40・2%)、「マンパワーの不足」(34・3%)が多かった。
今回、既に行動していると回答した企業は373社。各社が考えるゴール(複数回答)では、「働きがいも経済成長も」(320社)、「住み続けられるまちづくりを」(319社)、「すべての人に健康と福祉を」(241社)、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(236社)、「つくる責任つかう責任」(232社)、「気候変動に具体的な対策を」(204社)などが多かった。
カーボンニュートラルの取り組み(複数回答)では、55・4%が実施していなかったが、22・1%が事業所のZEB化、15・8%が重機の脱炭素化、13・5%がコンクリートの再資源化・脱炭素化を図っていた。
環境や社会、管理体制を意識したESG経営を行っている企業は3・5%、SDGsに関するKPI(重要業績評価指標)を設定している企業は3・0%にとどまった。
全建では、今回のアンケートで具体的なSDGsの取り組み事例も調査しており、取り組み事例集と『地域建設業SDGs経営指針(仮称)』の案を年内にまとめ、22年2月をめどに決定する方針だ。
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