統計の二重計上 作為的意図認められず
2022/1/14
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寺𦚰委員長から調査報告書を受け取る斉藤国交相(右)
国土交通省が建設工事受注動態統計を書き換えていた問題で、元検事や弁護士による検証委員会(寺𦚰一峰委員長)での検証が終わり、1月14日に寺𦚰委員長が調査報告書を斉藤鉄夫国交相に提出した。報告書では書き換えでの「合算問題」と「二重計上問題」の原因を究明。「統計的により大きな数字を公表しようと、作為的な意図によって二重計上したとは認められない」と結論付けた。その上で、五つの再発防止策を提言した。
報告書によると、統計の書き換えでは、2000年の統計調査開始時から、過月の受注高を当月の受注高に合算していた「合算問題」があったと認定。13年4月から、期限までに回収されなかった受注高を欠測値として推計する方法を採用したものの、合算処理を継続したため、過月分の受注高が過剰に統計に反映されてしまう「二重計上問題」につながったとした。
その上で、それぞれの問題が発生した原因を調査。合算問題については統計の現システム上、過月分の受注高を公表済みの集計結果に反映させる方法が存在しなかった。さらに、システムを見直すだけの人的・物的余裕がなかったことが直接的な原因になったとした。
再発防止策は、▽業務過多の解消▽統計を理解する職員配置▽職員の専門知識習得▽相談体制の構築▽問題発見時の対応方法の明確化・問題の発見・解決を奨励する風土形成―の五つを提言した。
斉藤鉄夫国交相は、「過去の統計の復元と再発防止に向けた検討の場を早急に立ち上げ、国土交通行政の信頼回復に全力で取り組んでいく」との考えを示した。
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