電帳法対応で脱”どんぶり”H
2022/11/8
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業務のDX化イメージ
デジタル・トランスフォーメーション(DX)とは、デジタル技術で経営などを再構築することとされます。かつて盛んに言われたIT化を思い浮かべ「うちは社員にパソコンを使わせているから大丈夫」などと思われる建設業経営者も多いのではないでしょうか。しかし、DXはIT化と違います。ただ単にパソコンやソフトウエアを使うだけでは、生産性向上に限界があります。企業の業務そのものを変えていき、効率化、自動化することがDXのポイントです。
例えば、これまで手作業で集計していた日報をスマートフォンで入力して自動集計すれば、給与計算や工事台帳の作成にも利用できます。また、見積書の情報を入力することで、受注台帳や請求書、工事台帳などを作成することも可能です。このような標準化・自動化で、社員は現場でやるべき作業に集中できるようになり、新しいサービスや事業を開発する時間も生まれます。デジタルツールでできることと、人にしかできないことを区分けすることで、創造的で建設的な時間が確保できるようになります。
また、業務の自動化を進めると、ヒューマンエラーや業務の属人化を防ぐことができます。エクセルなどで管理すると、入力漏れや誤り、情報の消失がつきものです。ダブルチェックや繰り返しの確認である程度はミスを防げても、チェック自体に時間がかかります。その点、システムであれば入力漏れや転記ミス、コミュニケーション不足によるエラーを防げます。そして、DXにより、業務は標準化されていきます。つまり、誰が行っても同じようにパフォーマンスを上げられるようになるのです。
多くの会社には、ベテランでなければ処理できないような「この人でないと任せられない」業務があるものと思います。属人化した業務をそのままにすると、いずれベテラン社員が辞めたときに業務が止まってしまいます。アルバイトでも社員でもこなせるよう、標準化する必要があります。
DXによる業務の効率化は、働き方改革にもなります。建設会社で、いまだに週休2日制の導入が難しい要因の一つは、業務の非効率性や属人化ではないでしょうか。労働環境が改善されれば、社員の離職を防ぐことにつながり、よい人材も採用しやすくなります。建設業界でまだまだ進んでいないDXに、早期に取り組むこと自体が、他企業との差別化にもなります。競争力のある、魅力ある企業づくりへのきっかけにもなるはずです。
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