外国人材向け安衛教育 オンライン講座を拡充
2024/10/21
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建設技能人材機構(JAC)は、建設現場で働く特定技能外国人に母国語で提供しているオンライン安全衛生教育を11月から順次、拡充する。労働安全衛生法に基づいて実施が求められる「自由研削砥石特別教育」と「丸のこ取り扱い従事者教育」、「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育」、「有機溶剤取り扱い従事者教育」の4科目を新たに開講。会員団体の傘下企業に無料で提供する。特定技能外国人だけでなく、特定技能外国人が在籍している企業の技能実習生も受講できる。
安衛分野のオンライン教育は、JACが2024年度の新事業として7月に開始した。建設業者は、新たに雇い入れた労働者に対して新規入職者安全衛生教育、一定の危険・有害な業務に就かせる際に特別教育を受けさせなくてはならない。外国人はこうした教育を日本語で受けるハードルが高いため、JACが母国語で受講できる環境を整える。
初弾として7月から「フルハーネス特別教育」と「足場の組立等特別教育」、「新規入職者安全衛生教育」の提供を開始。外国人の受け入れ状況を踏まえ、まずはベトナム語と英語、インドネシア語で受講できるようにし、10月8日までに延べ301人が受講した。このうち128人は技能実習生だった。ベトナム語の受講者が198人(うち技能実習生66人)を占め、次いでインドネシア語が76人(45人)、英語が27人(17人)となった。
今回、新たに4科目をベトナム語とインドネシア語で提供する。このうち自由研削砥石と丸のこ取り扱い従事者については2カ国語とも、酸素欠乏・硫化水素危険作業についてはベトナム語の受講申し込みの受け付けを既に開始した。
さらに、先行して提供しているフルハーネスと足場の組み立ての科目については、新たに中国語とカンボジア語での講習を2025年1月以降に開始する。その他の科目についても受講状況を見ながら、対応言語を拡大していく方針だ。
法定の講習のため、ウェブでの提供に当たっては厚生労働省の指導を受けている。モニター画面での受講確認により実効性を担保。建設業労働災害防止協会がテキスト教材を提供している。受講人数は1回につき最大30人。
JACはオンライン特別教育のさらなる拡充に向け、11月にかけて受け入れ企業のニーズ調査を予定。25年度の特別教育、技能講習に生かす。
講習はJACホームページから申し込むことができる。
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