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知ってお得なお金の話 第4回 「ガン保険」は必要? 加入するとしたら、どんなことに気をつけたらよい?

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 「ガン保険」は、名前のとおり保障を「ガン」に絞り込んだ保障内容となっています。したがって、一般的には、どんな病気&けが入院にも対処できる「医療保険」に加入し、次に加入する保険といえます。
 ただし、特にガンが心配で、どうしても「ガン保険」に加入したいという方であれば、「ガン保険」に、特約でガン以外の病気やけがの保障を付ける方法もあります。また、ちょっとした病気&けが入院は自己資金で賄う予定という方であれば、「ガン保険」にだけ加入するのも一案でしょう。保険料は「医療保険」と比べると、ガンに保障を絞っているため、割安となっています。
 実際の保障内容を見ていくと、各社に共通しているのは、ガンと診断された場合に診断給付金が受け取れるということと、ガン入院が1日目から無制限で保障されるということです。医療保険の場合、1入院の上限が決まっていますので、入院が長引いたときには、無制限というのは安心といえます。
 気をつけたいのは、通常、ガン保険には加入後3ヶ月(または90日)の待期間とよばれる免責期間が設けられており、その間にガンと診断されても保障はないということです。ただし、最近では、診断給付金以外は、すぐに保障が開始するタイプも発売されています。
 診断給付金については「上皮内新生物」については、診断給付金がでるタイプ、でないタイプがありますので、加入前に確認しましょう。また、診断給付金は、以前は1回だけという会社がほとんどでしたが、最近では、再発や移転した場合などに複数回診断給付金が受け取れるタイプも増えてきています。
 手術給付金については、 手術の種類に応じて一時金で支払われるのが一般的ですが、割安な保険料で加入できるかわりに手術給付金が付いていないタイプも発売されています。
 さらに死亡保険金も、ガンで死亡した場合には受け取れるタイプが多いですが、 会社により金額はまちまちですし、保険料が安いタイプでは付いていないものもあります。また、退院後の通院についても、給付金が付いているもの、付いてないものなどさまざまです。
 そのほかにも、新しく発売されたものですと、給付金以外にもさまざまなサービス(専門医紹介など)が付いているものがあります。
 まったく新しいタイプで、実際にガン治療に掛かった実費が支払われる保険なども出てきました。
 一口に「ガン保険」といっても、本当にいろいろなタイプが発売されていますので、まずは、自分は「どんな保障が必要なのか(欲しいのか)」を考えてみましょう。当たり前ですが、内容が充実するほど、保険料は高くなる傾向にあります。必要な条件を満たしてくれる商品の中で、保険料の安い商品を探してみましょう。
 最後に保障期間も考えてみましょう。大きく分けて10年ごとに更新していくようなタイプ(最長期間は会社により異なる)と終身タイプのものがあります。一生涯の保障が欲しいのならば、最初から終身タイプにした方がよいですし、ある程度の年齢まであればよければ更新型でもかまいません。ただし、ほかの保険と同様、更新型は年齢がアップすると保険料はかなり高くなりますので、高齢になるまで保障が欲しいのであれば、どのくらいアップするのかも確認しておきましょう。
 いずれにしても、一度、ガンにかかってしまうと完治しても、ガン保険には入れませんので、心配な方は早めに検討してみるといいでしょう。

安藤絵理(ファイナンシャルプランナー)
安藤絵理FP事務所 ホームページ http://www.ando-fp.jp/

執筆者プロフィール

安藤絵理(ファイナンシャルプランナー) メールアドレス info@ando-fp.jp