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身近な社会学 第3回 花を長持ちさせる方法

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「きれいだね」「美しいね」「素敵だね」と声をかけた花と
「きれいじゃない」「汚い」「変だね」とひどい言葉をかけた花では
前者の方が長持ちするそうだ。

人にも同じことが言えるのではないだろうか。
「努力しているね」「よくやったね」「がんばっているね」などの前向きな言葉と
「なにやっているんだ」「ダメじゃないか」「こんなこともできないのか」
という否定的な言葉では、どちらが言われて嬉しいだろうか。
もちろん人によって価値観は様々で、否定的な言葉でも奮起できる人もいるが、
やはり褒められれば嬉しいのが人情だ。
「私は褒めてのびるタイプなの」と公言している人もいるように
褒める言葉・肯定的な言葉は人を成長させる糧になる。

日頃から「肯定的な言葉を使いましょう」などと講義では言っておきながら
思い返すと、家族、特に息子にはひどい言葉をかけている自分がいる。
悪いこととはわかってはいるのだが、感情が入ると、売り言葉に買い言葉が飛び交い
言ってから後悔することしかりだ。
「なにやっているの。だからあんたは・・。いつもそうじゃない。
だから何をやってもだめなの。ほんとにもう。あ〜あ、何度言われたらわかるの」
口に出してはいけないと思っている言葉のオンパレードだ。

これでは、花が長持ちするはずはない。
大きな花を咲かせる前に枯れてしまう。

しかし、ひどい言葉をかけるより、もっと花が早く枯れる方法もあるという。
『誰も見ていないところに花を置いておくこと』だと。

ということは、声をかけないよりも、ひどい言葉をかけるほうがまだましなのか?
「な〜んだ、よかった」
いいえ、よくはない!
大きな勘違いも甚だしい私だ。

自分の言葉に責任をもたなくてはいけないと、大いに反省した。

執筆者プロフィール

太田稔子(おおたとしこ) キャリアカウンセラー 交流分析士 各種講師 メールアドレス kerorine1205tm@yahoo.co.jp