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現場に生かす天気の話
第12回 現場のための気象情報活用法

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 天候に大きく左右される建設現場では、いち早く荒天が予想されていることを知り、対策を講じることが重要です。
 そのためには、まず、最新の天気予報を用いて作業の可否判断や工程管理をするといいでしょう。気象庁では、7時・11時・17時の1日3回、天気や気温などの予報を発表しています。例えば、朝10時に作業の判断をするために予報を確認したとします。表示されている予報は7時に発表された情報で、発表からやや時間が経っているため、作業判断での活用は余りオススメできません。予報に記載されている発表時間を確認し、時間が経っている場合はもう一度最新の予報での作業判断が必要です。民間気象会社の中には、リアルタイム更新の天気予報を提供している会社もありますので、こうした情報も積極的に取り入れるといいでしょう。
 また、荒天が予想されていることを受け取る仕組みを作っておくことも大切です。近年、増加傾向にある短時間強雨や落雷・竜巻などは、発生から発達までわずか数十分という短さで起こる現象です。急な強い雨や雷、竜巻が予測された場合はただちに対策を講じる必要があります。自治体や民間の気象会社では、天気急変を知らせるメールサービスを行っています。こうした気付き情報をトリガーに、対策や避難など次のアクションにつなげるようにするといいでしょう。
 現場で気象情報を活用するには、最新の天気予報による判断と天気急変の報せを受け取る仕組みが効果的です。

執筆者プロフィール

ライフビジネスウェザー 気象予報士 櫻本美香

櫻本美香
ライフビジネスウェザー 気象予報士
kiyomasa@lbw.jp
ライフビジネスウェザー 建設ソリューションTOP URL:http://kiyomasa.lbw.jp/index.html