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「お金のブロックパズル」で生産性向上!
第5回 混乱は、変容進化の前ぶれである!

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 11月から4回にわたり、「会社のお金の流れを見える化する」をテーマにコラムをお届けしてきました。そのためのツールとして「お金のブロックパズル」をご紹介し、その描き方と活用方法についてお伝えしました。

 社長は、経営判断のために必要なお金(数字)をざっくりとでもいいからタイムリーに把握する必要があります。「お金のブロックパズル」を活用してぜひ取り組んでいただきたいのが、根拠のある売上目標を立てることです。漠然と売上目標を言われても、従業員はがんばれません。ブロックパズルを活用して逆算で根拠のある売上目標を立てる。それを従業員と共有し、従業員が納得して初めてやる気になってくれるのです。

 会社の数字を従業員に開示するのは嫌だという社長も多いと思います。もちろんすべてを開示する必要はありません。しかし、最低でも、会社の存続のためには利益が必要であること、そしてそこから社長を含めた全員のお給料が出ていること、それを確保するためには必達の売上がいくらなのかということは、社長と従業員で意識を統一しておく必要があります。

 この「お金のブロックパズル」を社内の共通言語にし、現場監督が現場ごとに描くことで、各現場の利益をタイムリーに把握できるようにしていただきたいと思っています。利益が出た現場も出なかった現場も、それぞれ原因を探るために役立つことでしょう。

 新しいことを始めるのはとてもエネルギーのいることです。また、今までのやり方や考えを変えるのは、自分の中でも会社の中でも混乱が生じることでしょう。しかし、「混乱は、変容・進化の前ぶれである」です。混乱は、次の段階へステップアップしていくためにはつきものなのです。混乱や変化を恐れず行動し、建設業界の変革期を乗り越えていきましょう。

執筆者プロフィール

行政書士法人Co−Labo代表 建設関係許認可を専門とするガテン系行政書士/建設業成長パートナー 小林 裕門(こばやし ひろと)

小林 裕門(こばやし ひろと)
行政書士法人Co−Labo代表 建設関係許認可を専門とするガテン系行政書士/建設業成長パートナー
都内の行政書士事務所勤務を経て、2007年、26歳のときに独立開業。 建設関係の許認可手続きを専門とし、公共工事受注コンサルティングも展開。 人あたりの良さと軽快なフットワークから、お客様の良き相談相手となっており、 年間の関与先は500を超え、建設不動産業界に精通した若手行政書士の1人として定評がある。同業者からの信頼も厚く、09年、史上最年少で東京都行政書士会建設宅建部員に就任し、現在5期目。事務所開設丸2年での就任は極めて異例と評される。『建設業者さんに「安心」と「安全」を提供し、120%現場に集中できる環境づくり』をミッションとしている。