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電子納品から始める建設IT 第5回 日常業務でも電子納品を意識する(その3)

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書類の電子化についてのポイントは、前回のコラムで説明しました。
今回は、書類を作成する際のファイル名や書類の区切りについて、解説したいと思います。
書類は通常、表の場合はEXCEL、文書の場合はWORDといったように使い分けて作成しています。ファイル名称は、それぞれデータの内容の代表的なものを付けていると思いますが、同時に成果品として報告書に綴じる順序を意識して作成されているでしょうか?
報告書内では、文書と表が交互に必要だったりします。印刷製本の場合はとりあえず全部を印刷し、後から順序を揃えることもできますが、データの場合はどうでしょう。
EXCELとWORDを一つのファイルにはできません。したがって、データを管理する手法としては、報告書の順序ごとにファイルを分けることをお勧めします。
EXCELなどは、一つのファイルに複数のシートを作成することができます。便利なために、すべて同じファイルにデータを作成してしまう場合もありますが、こうすると次に利用する人が必要なページを探すことが難しくなります。
ファイルは、章ごと・報告書の順序になるように別名称で作成し、さらにファイル名の接頭に連番をつけるのです。たとえば、「01-02計算結果.doc」「01-03考察.xls」のようにすれば、すぐに必要なファイルを探し出せます。
紙の書類と違って、データは場所をとりません。データの数が多少増えても管理が容易な方が良いのではないのでしょうか。
ただし、連番を付ける場合には、若干ITの特徴を考慮します。PC上でフォルダ内のファイルを表示した場合、文字の順序によって表示されるので、連番は必ず接頭につけることが必要です。さらには、10以上のファイルになる場合には、1から9までは、その前に0をつけ、「桁数が同じ」になるようにします。このようにしないと、1の次に10が並んでその次に2の付くファイルといった順序になってしまいます。

 ちょっと余談ですが、実は電子納品の基準で、このことが考慮されていない部分があります。図面のファイル命名規則では、この連番の前にファイル内容を示す記号が来てしまう(図葉3番目のD1PL003Z.p21より図葉5番目のD1CS005Z.p21の方が上に表示される)ので、フォルダ内容を閲覧した際に図面の順序になっておらず、非常にわかりにくいものになっています。私的には、もう少し考慮しても良かったのではと思っています。

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(管理者 株式会社デバイスワークス 加賀屋太郎)

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株式会社デバイスワークス 加賀屋太郎