公共事業費は8436億 農水省の概算要求
2019/8/27
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農林水産省は、2020年度農林水産関係予算の概算要求をまとめた。公共事業費には前年度比21・1%増の8436億円を要求。このうち農業農村整備(3978億円)と治山(740億円)、森林整備(1490億円)、水産基盤整備(867億円)がいずれも22%増の要求。海岸整備(54億円)と農産漁村地域整備交付金(1113億円)はどちらも20%増を要求している。災害復旧等事業費は前年度と同じ196億円。
農業農村整備事業では、農業の競争力強化や国土強靭(きょうじん)化に向けて、農地の大区画化や水路のパイプライン化、老朽化した農業水利施設の長寿命化、豪雨・耐震対策を推進。高度な情報技術を活用するスマート農業の基礎インフラとして無線局を整備する他、ICTを活用した水管理の省力化も進める。
農業水路などの長寿命化と防災・減災対策に対する支援にも281億円を求めている。
畜産の関連では、飼料生産の基盤整備に93億円を要求する。
林野関係の予算のうち森林整備事業では、新たな森林管理システムが導入される地域を中心に間伐や路網整備、再造林などを推進する。
治山事業では豪雨をはじめとした災害の激甚化に対応。荒廃山地で復旧・予防対策を実施する他、危険地区を対象に治山施設の機能強化や老朽化対策、流木対策に取り組む。
また、林業成長産業化総合対策に163億円を要求しており、木質耐火部材や、CLT(直交集成板)などの利用を促進。公共建築物の木造化・木質化により新たな木材需要を生み出す。
水産基盤整備事業では産地市場の統合や養殖適地の確保などを推進。漁業地域の地震・津波対策や漁港施設の長寿命化を進める。
また、流通・養殖機能の強化につながる施設整備の支援など、漁港の機能増進にも26億円の予算を求めている。
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