将来の気温上昇「治水計画に位置付ける」
2019/9/17
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国土交通省の五道仁実水管理・国土保全局長が建設専門紙の就任インタビューに応じ「自然災害の激甚化、頻発化に備えるため、事前防災で安全安心な国土づくりを実現する」との方針を示した。気候変動の影響によって、将来的に降雨量がさらに増加することも予想されており「将来の気温上昇とそれに伴う外力の増加を治水計画に位置付ける必要がある」との考えも語った。
昨夏の西日本豪雨に続き、今夏も各地で自然災害による被害が相次いでいる。「災害で被害を受けた地域の復旧や再度の被災を防ぐだけでなく、起こり得る災害に備えた事前防災が重要だ」と強調。「ハード整備が被害を軽減する効果は大きい。事前の備えこそがトータルで経済的、効果的なはずだ」と続けた。
ただ、気候変動で自然災害の頻発化・激甚化が進んでおり、気温が2度上昇するシナリオでは、降雨量が1・1〜1・15倍に増えると予測されている。国交省の有識者会議でも、気温上昇による外力の増加を踏まえた河川整備の見直しを提言する見通しで「気候変動の影響を治水計画に位置付けるとともに、さまざまな技術基準を見直すことが必要だ」と話した。
災害時には「TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)とともに、建設産業が国土を守っていることを改めて認識する必要がある」とも発言。「TEC−FORCEと建設産業の連携を深め、より迅速な災害対応を図りたい。必要であれば、制度的な対応も図りたい」との認識を示した。
【略歴】五道仁実氏(ごどう・ひとみ)京都大学大学院工学研究科修了。1986年建設省入省。
水管理・国土保全局砂防部保全課海岸室長、関東地方整備局企画部長、大臣官房技術調査課長、大臣官房技術審議官などを経て、7月から現職。
静岡県出身。57歳。
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