ポットホール 急がれるメカニズム解明
2023/12/1
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自動車などの通行を妨げ、事故の原因にもなりかねない
寒冷地特有の舗装損傷とされる「ポットホール」の発生が危惧されるシーズンを迎える。国土交通省では夏前に、発生メカニズムを解明するための検討作業をスタートさせており、過去の発生事例などポットホールに関するさまざまなデータの収集・分析を急いでいる。
冬場は、積雪寒冷地域で道路の舗装損傷が多くなる傾向がある。ポットホールは舗装損傷の一つであり、アスファルトなどの舗装が一部剥離して路面に開いた穴やくぼみ、ひび割れを指す。
ポットホールの大きさは大小さまざまで、自動車などの通行の妨げにもなり、緊急車両の到着が遅れたという報告もある。事故の原因にもなりかねない。
国交省が2013〜21年の9年間のデータを分析したところ、積雪寒冷地域の直轄国道で、延長1`当たりに発生したポットホールは、月別平均で1月に0・6件(0・3件)、2月・3月に各1件(各0・4件)、4月に0・6件(0・4件)あった(かっこ内は非積雪寒冷地域での発生件数)。
非積雪寒冷地域と比べて積雪寒冷地域では、1〜4月ごろ(冬期から融雪期)に、ポットホールの発生件数が多くなっていた。
こうした傾向を踏まえ、国交省は、積雪寒冷地域特有の舗装損傷のメカニズムを考察。特に、温度、水分、土質の3要素に着目した。具体的には、舗装下の路床内の土に含まれる水分が低温により氷結し、堆積が増加することで、舗装が持ち上げられ、ひび割れが生じているとした。
ポットホールについては、こうした現象(路床土の水分が凍結し舗装が持ち上げられた後、融解し元に戻る)を繰り返すことで、舗装の強度が低下し亀甲状にひび割れ、細かく割れた舗装が飛散し、発生すると推測している。
発生メカニズムを解明できれば、予防保全的な対応も可能になる。国交省の検討作業では現在、論点整理に向け、気象条件に関する指標・着眼点の整理、気象条件と舗装損傷の発生状況の突き合わせなどが進んでいる。メカニズム解明へ、さらなるデータの収集・分析が急がれる。
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