下請取引適正化計画を改定 日建連
2024/3/26
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井上和幸日建連副会長(左)が塩見局長に要望書を手交した。
日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は下請取引適正化に向けた自主行動計画を改定し、元請けから協力会社に労務費について協議する場を適宜、設けることを盛り込んだ。下請けが公表資料に基づいて提示した価格を尊重することも明確化。労務費の転嫁に向けた価格交渉を求める政府の指針を踏まえて見直した。
自主行動計画の改定に当たり、建設工事の下請けだけでなく、資材や建機のリース、警備、建設関連業を含めて取引に配慮することも明記した。
さらに、自社の働き方改革により、下請けの働き方改革を阻害するような取引、要請を行わないことを追記した。
下請けGメンによるヒアリングを踏まえ、中小企業庁が自主行動計画で特に順守を要するとされた事項については「徹底プラン」を設けた。
このうち「絶対に実施しない事項」には、現金払いの合意をしているにも関わらず手形で支払うことと、一方的に貸与した安全衛生保護具などの費用を協議・書面契約なしに下請け代金から差し引くことを位置付けた。
「可能な限り実施する事項」としては、2026年までに約束手形を廃止するという政府方針を踏まえ、電子記録債権などへの移行を促進すること、安衛保護具などの諸費用を求める場合にあらかじめ使途や算出根拠を明確化することを盛り込んだ。
改定した自主行動計画に沿った取り組みには、サプライチェーンの出発点に当たる発注者と元請けの間の取引改善が必要になる。このため日建連は3月25日、塩見英之国土交通省不動産・建設経済局長に、公共・民間の発注者に対して請負代金、支払い条件、工期の適正化を強く働き掛けるよう要望した。また、紙の手形の廃止に当たっては代替的な決済手段である電子記録債権の周知、互換性向上といった課題の解決を関係省庁に働き掛けるよう求めた。
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