小中学生から関心を 人材協進路アンケート
2024/4/3
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アンケート結果
建設産業人材確保・育成推進協議会(事務局は建設業振興基金)は、全国の高校で建設系学科に在籍する高校3年生を対象とした進路に関するアンケート調査を行った。高校入学時から建設系の進路を目指していた生徒は全体の32・1%にとどまっていたものの、このうち89・9%が実際に建設系の就職や進学を選んだ。人材協は、小学生・中学生段階から建設業界への関心を高める取り組みが重要だと分析した。
対象者は213校の6423人で、実施期間は2023年12月〜24年1月。卒業後の進路を見ると、回答した生徒全体の42・6%が建設系への就職、18・7%が建設系への進学となり、建設系の進路を選んだ生徒は全体の61・3%にとどまった。
入学時に建設系の進路を決めていた生徒は全体の32・1%。このうち、61・8%が建設系への就職、28・0%が建設系への進学を選び、建設系の進路を選ぶ割合が全体と比べて高かった。保護者、学校の先生に次いで、現場見学会・出前講座などの体験が進路選択に影響を与えており、「自らの成長が期待でき、会社の雰囲気・設備がいい」といった理由で就職先を決めている。
アンケート調査の結果を受け人材協は、入学時から建設系への進路を決めている生徒を増やすため、小・中学生を対象とした現場見学会や出前講座などの体験を増やし、興味・関心を持ってもらうことが重要だとした。
進路選択に影響が大きい保護者に対する建設業界の魅力のアピールと、若年者が慣れ親しむインターネットやSNSを活用した宣伝なども必要と見ている。
この他、主なアンケート結果を見ると、就職先を選ぶ理由としては「自分の成長が期待できる」という回答が最も多く、入社後の将来像やキャリアパス、研修プログラムなどを示すことが採用増に有効と考えられる。ただし、建設系以外の進路を選んだ生徒は、福利厚生や給与を重視する回答が多かった。
入学時に建設系の進路を決めていたが、建設系以外の進路を選んだ生徒は、保護者の影響が大きく、「自らの成長が期待でき、給与がいい」といった理由で就職先を決めている。
入学時に進路を決めていなかった生徒は、全体の57・4%。このうち、36・9%が建設系への就職、15・6%が建設系への進学を選んだ。学校の先生からの進路指導や学校の授業、現場見学会・出前講座などの体験が進路選択に影響を与え、「自らの成長が期待でき、会社の雰囲気・設備がいい」といった理由で就職先を決めている。
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