こども達はよい環境の中で、命を守り育てられなければなりません。子育て支援は、今の社会の中で行政の重点施策です。少子化が言われる一方で、保育園入園希望者いわゆる待機児が増え、保育園の新増設が必要になっています。
この度、市の要請があり、大勢の支援者に支えられ「みんなの森福祉会」の第2保育園をつくることになり、浜北区高畑の地に「くすのき保育園」を建設しました。敷地内の大きな楠木にちなみ、園名を決めました。園内どこからでもシンボルツリーの「くすのき」を眺められる設計となっております。また、鉄鋼造ながら、内装には床材やはめに杉・檜を多用しあたたかな造りとなっています。
設計は居Z環境研究所、建設は叶刮Y組にお願いし、このように立派に完成しました。
私達の願いを充分に汲み取った素晴らしい園舎になり感謝しております。
居Z環境研究所
代表取締役 藤田 昌弘
8年前に設計させて頂いた天竜杉の木造園舎「どんぐり保育園」のオーナー様から、第2保育園建設のお話を頂いたのが一昨年の暮れのことです。いくつかの候補地から選ばれたのは、高さ20メートルを超えるクスノキやコナラなどの、原生林の一部が残る緑豊かな土地でした。「くすのき」を園名としてクスノキはもちろんのこと、できる限り原生林を残すこと。この明快なコンセプトから配置計画が決まり、「どんぐり保育園」での8年間の体験や経験を元にした、働くスタッフの保育士さん達にとっても夢と希望を形にした園舎が、限られた時間の中、ましてや消費税増税によるこの建設混乱の時期に無事に竣工を迎えることが出来ました。
屋根からニョキッと顔を出した11個の俵型のハイサイドライトは園内に四季折々の光や風を演出して、夕方には街の行灯(あかり)となり子供達の「いえ」を包み込みます。
この機会をくださり、楽しい時をご一緒させて頂いた、オーナー様、保育士さんや設計、工事に携わった全ての方々に深く感謝いたします。