―市長に就任して
「市民サービスの質、まちづくりの構想などさまざまな問題に自分が先頭に立ち、約700人の市職員を引っ張って行きたい」 「『まちづくりは人づくり』と考えている。まちをつくるためには、このまちに暮らす人、暮らしてきた人、また、これから暮らす人がどれくらいまちを理解し、誇りに思って真剣に考えるかが重要。職員はその先頭に立ってほしいし、職員の意識改革が市民へのメッセージになる」
―瀬戸市が掲げる「住みたいまち、新しいせとづくり」に向けての取り組みは。
「今までの雰囲気、流れといった市政の方向性をゼロベースで進めていきたい。市の課題を市民と共有して、市民とともに解決したい。最大の課題である労働人口の減少に歯止めを掛けたい。その前提であり原点となるのが『人づくり』だと考えている」
―瀬戸市第６次総合計画の見直しはいかがですか。
「市政運営の喫緊の課題は、2015年度に策定し16年度にスタートする予定だった第６次総合計画の見直しになる。これまでの目標設定、従前のやり方の反映などは問題ないが、きれいすぎるという印象を受けた。それは市民の声が聞こえてこないということ。計画づくりには、良い意味で市民を巻き込み、意見を取り入れたいので計画の策定期間を1年延長することにした。自分もまちに出て市民の声を聞き、市民の思いを共有していきたい」
―市民の声をどのようにして市政に反映していくお考えですか。
「市民の意見を聞く手法としては、アンケートとパブリックコメントの二つがある。だがもっと市民の肉声が聞きたい。これから市内20の学校区単位でタウンミーティングを行い、順番にテーマを出して市民と意見交換をしていきたい。市民に問題提起し、市民はどう考えているのか、賛否両論をぜひ聞きたい」
―新たな公共施設として図書館の整備の話がありますが。
「現在の図書館は市の中心にはあるが、丘の上にあるため長いスロープを登らなければならないし、駐車場も傾斜地にあり、高齢者や障害者に優しいとは言えない。そのほか学校施設の空き室を地域図書館にしたり、情報ライブラリーで貸出業務を行ったり、移動図書館が巡回したりしている。そこで、これらを一度整理して瀬戸の特色が出せる図書館について考えたい。場所と機能はもちろん、高齢者や親子が利用できる図書館について検討し、『図書館をコアにした交流の場』をつくりたい。現在の瀬戸市の財政状況を考えれば新たに建設することにはこだわらない。今ある施設、国・県から譲り受ける施設の利用も検討したい。夢物語で終わらないように現実的な話し合いをしなければならない」
「図書好き、図書関係者の意見を取りまとめて方向性を導き出したい。蔵書・コンテンツに瀬戸らしさを出し、例えば陶磁器の蔵書数を増やすのも良い。市民も知恵をどんどん出してほしい。13万人都市の図書館がどんなものになるのかわくわくしている。自分も検討に加わって一緒に考えたい」
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