電子納品から始める建設IT 第3回 日常業務でも電子納品を意識する(その1) |建設ニュース 入札情報、落札情報、建設会社の情報は建通新聞社

建設ニュース、入札情報の建通新聞
建通新聞

ログイン

電子納品から始める建設IT 第3回 日常業務でも電子納品を意識する(その1)

前回の話までで、「慣例を変えることが建設ITへの第一歩」「日常業務でITを活用することが重要」ということをご理解いただけましたでしょうか?
いよいよ今回から、電子納品に触れながらITの話をしていきます。
「電子納品とは…」とインターネットで検索すると、どのような情報が得られるでしょうか。ライフサイクル・データの標準化などといった専門用語を含むものや、基準についての解説がほとんどだと思います。
しかし、実際に必要な電子納品の知識とは、まず「いかに日常業務で発生する作業を進め、IT化するか」ということです。
前回解説したように、電子納品は誰もが同じルールでデータを作れるようになることが肝要です。
では利活用が可能なルールに基づいたデータとは何でしょう。
(1) どこに保存されているかがわかるデータ
(2) どのパソコンでも見ることができるデータ
(3) 特定のソフトウェアがなくても扱えるデータ
この3つが利活用のできるデータの条件です。これらは電子納品だから作成するデータではなく、パソコンを使う人の本来必要なルールです。
インターネットのホームページ(HP)は、パソコンさえあれば、どんな条件でも見ることができます。それは上記のルールに基づいて作成されているからです。当然、私たちの日常業務でも守るべきルールなのです。
これらのルールをどのように日常業務で実践するかというと、
(1)HPでいうアドレスやキーワード、これは日常業務にするとフォルダとなります。どこに何が保存されているかを明確に、勝手に決めないことが重要です。誰でもわかるフォルダ構成にする。これが大切になります。
(2)コンピュータの世界では文字や線もデータとして扱われます。データはメーカー各社が同じものを使っていないことがあり、表現できないものもあります。例えば、携帯電話のメールで利用する文字は、携帯電話会社が異なると表現できない場合がありますが、これが共通化されていないデータの部分といえます。
このようなデータを利用すると、せっかく自分が作成したデータを受け渡すことができないので、利用することを避けるべきです。日常業務では、どのようなデータが受け渡すことのできないデータなのかを把握することが必要です。
(3)今では、日常業務で作成する書類は、EXCELやWORDが一般的ですが、有償ソフトなので、持っていない人は見ることができない(他にもっと良いソフトが現れて使わなくなる時代が来ることもある)かもしれません。そこで無償のPDFファイルに変換して利用することが一般的になっています。(もちろん元々のファイルも有効です。)

 以上のことは、みなさんも日常業務では何気なく当たり前にやっていることかもしれません。しかし、実は情報化にとって大切な要素であり、電子納品の基準は、これをあらためて記述しているに過ぎません。これからはこのような慣例をルールとして意識して守るようにすることが必要なのです。

みんなで作る電子納品に安心して対応できるサイト「みんなの電子納品」 http://m-cals.jp 
(管理者 株式会社デバイスワークス 加賀屋太郎)

いいね 0 ツイート

執筆者プロフィール



デバイスワークス代表取締役 加賀屋太郎
人と建設と未来ラボ
スマホ記事中バナーC
あなたの知識やノウハウなどを建通新聞社ホームページで伝えてみませんか?
電子版のお申し込みはこちら 新聞(宅配)のお申し込みはこちら
カタログカタログ