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Catch-up 専任現場の兼務可能に

近年のICT技術の進展を踏まえた、建設業法に基づく技術者制度の見直し方針がまとまった。ポイントの一つは、ICTの活用を前提に監理技術者等(監理技術者、主任技術者)の2現場兼任を認めること。ウエアラブルカメラやウェブ会議システムなどが普及した現在、遠隔から現場状況を把握したり、現場とコミュニケーションを取ったりすることは一般的になりつつある。技術者不足が深刻化する中で、生産性向上に資する制度の合理化には業界も前向きだ。制度見直しには法改正が必要で、今後、事務作業を進めていく。
 見直し方針は、国土交通省の「適正な施工確保のための技術者制度検討会」(第2期)がまとめた。複数現場を兼任する場合、監理技術者等が一つの現場に対応できる時間は限られる。そこで、ICTツールや現地連絡要員を活用した遠隔での施工管理と、現場での確認・立ち会いを組み合わせた体制を打ち出した。具体的には、▽メールやクラウドサービスによる施工計画などの情報共有▽スマートフォン・ウエアラブルカメラなどのツールと連絡要員を併用した施工体制確認や立会確認▽ウェブ会議システムを介した工程会議、技術的指導―などを示した。
 その上で、兼任可能な現場として、請負金額がいずれも1億円未満(建築一式工事は2億円未満)の2現場であることと、各現場が1日で巡回可能な範囲(2時間程度で移動できる距離)にあることを条件として示した。当然、一定の通信環境も備えていなければならない。
 施工体制にも条件を設ける。連絡要員は、1年以上の実務経験が必要。確実に指示の伝達や現場条件の把握ができるよう、下請け次数が3次以内であるとともに、施工体制を建設キャリアアップシステム(CCUS)などで遠隔から把握できることも求める。
 今回の見直し方針では、こうした条件を、営業所専任技術者の現場兼任(1カ所のみ)を認める際にも当てはめることとした。
 兼任可能な条件の検討に当たっては、ICTを積極的に活用している企業へのアンケート調査を実施。工事規模1億円未満を2現場までとする今回の方針は、業界の声も踏まえたものだ。同時に行ったヒアリングでは、「技術者の定着が難しい」「技術者が不足し、適正な専任配置が厳しくなっている」など深刻化する技術者不足を指摘する意見も寄せられた。
 とはいえ、兼任で技術者の労働時間が過大になってはならない。このため、方針には制度の見直しから1年程度たってから実態調査を行うことも盛った。施工管理の手法や人員配置に関する計画書を作成・保存することを求め、事後的に検証できるようにする。
 建設業においては今後も、工事規模や業種ごとに異なる実態に配慮しながら、適切な規制の在り方を考えることが重要になりそうだ。

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