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伊賀市役所

見方を変えれば世界も変わる

2012/11/23 

「再発見」第10回.jpg

私事ではあるが、最近「お散歩写真概論」という写真の本を出した。その本にはピントや絞りなど、カメラテクの言葉はひとつも登場しない。日常を撮った、ちょっと変で笑える写真がたくさん載り、その“心ワザ”が書いてある。カメラ片手にまち歩きをする人も多いが、撮り手が目線を変えれば見慣れた日常が違って見える、まちの新しい魅力も発見できる。詰まるところ“見方を変えれば世界も変わる”ということだ。
 この“見方を変える”がクセモノだ。世間ではよく言う、人さまの迷惑にならぬよう相手の立場になって考えよと。ワークショップでロールプレイングという手法を用い、タバコを吸う人吸わない人の立場を逆にして討論をしたことがある。が、思うようにいかない。立場を変えて、見方を変えてとは口で言うほど簡単では無さそうだ。
 健康に感謝せよとわかっていても、健康な時には健康を感じられず、病気になって初めて健康のありがたみを感じられるようになる。我々の想像力とはそんなものなのか。
 しかし、創造力はこの壁をいとも簡単に超えることがある。我家には客人が驚き喜ぶものが幾つかある。フエルト生地で作られた高さ20センチくらいのテトラポット。テトラポットが複雑で微妙なデザインだったとは、と皆が見入る。玄関先には赤いコーン。しかもコーンを正面から見るとお地蔵さんが…。若いアーティストが、道ばたで子どもたちを守るお地蔵さんとコーンを一体化した作品。テトラポットもコーンも、本来の業界ではこの発想は出ないだろう。
 日頃、意識する事もない当たり前のインフラも、異業種の人たちの意見を取り入れたなら、もっと身近で新しいカタチになるかも、と思う。

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