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「湿舌」による大雨に注意!

2013/6/14 

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今年は、例年より早く梅雨入りした地域が多く、工事現場では、雨に対する悩みが尽きない季節がやってきました。
 梅雨時の降雨の原因は、梅雨前線ですが、日本列島から前線が離れているにも関わらず、大雨になるケースがあります。その原因は南から流れ込む暖かく湿った空気です。舌のような形で局地的に流入するため「湿舌(しつぜつ)」と呼ばれています。梅雨時、特に、梅雨末期の6月下旬から7月上旬にかけては、湿舌による大雨に注意が必要です。
 例えば、2012年7月には、熊本や大分県など九州北部に記録的な集中豪雨が発生しました。その時の天気図を見てみると、梅雨前線は日本海にあり、大雨に見舞われた熊本や大分からは少し離れています。湿舌が九州北部をめがけて継続的に流れ込んだことが大雨の原因です。
 現場では、天気図や天気予報のマークだけで判断するのではなく、気象庁から発表される大雨に関する防災情報や、民間気象会社からの情報をいち早くつかむことが大切です。情報の中に「梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる」というキーワードがあった場合は、湿舌によって大雨になる可能性があります。防災情報は、早ければ前日から発表され「いつから・どのぐらいの雨が降る」という今後の見通しが記載されています。防災情報に加えて、雨雲レーダーで実況を確認しながら作業の可否を判断するとよいでしょう。
(ライフビジネスウェザー、気象予報士 櫻本美香)

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