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名市東山動植物園 探検温室の庁内検討を

2021/3/11 中部

探検温室のイメージ(東山動植物園再生プラン基本計画)

探検温室のイメージ(東山動植物園再生プラン基本計画)

名古屋市緑政土木局は2021年度、東山動植物園の魅力向上で、探検温室の海外事例研究を庁内検討として実施する。探検温室は、大きなドーム内に動物園と植物園を融合させて展示する手法。同局は、10年度に策定した東山動植物園再生プラン新基本計画の着実な実施が大前提と説明しているが、植物園では重要文化財の温室前館の整備が本年度に完了。今後は温室後館エリアの温室再整備に向けた準備が本格化するタイミングにある。探検温室を動植物園の魅力向上の目玉に位置付ける場合は、新基本計画の見直しまたは同計画とは違う枠組みを設定して検討が進められることになりそうだ。
 探検温室は、植物が熱帯雨林や砂漠などさまざまな環境でどのような形態と生態をもって生活しているかを知るために、探検隊となって温室内を探検する温室。植物は、動物との相互関係や気候などにより形態を変える。植物とナマケモノやカピバラ、コアリクイ、フェネックといった動物などと展示する構想は、新基本計画の前計画となる基本計画には記載があった。
 探検温室の参考になる施設が、ドイツのライプチヒ動物園のゴンドワナランド。ドーム型温室としてはヨーロッパ最大級で、入場者減少に苦しんでいた同動物園は、同温室整備により入場者数が大幅に回復。地域の人々だけでなく、ヨーロッパ各地から観光客が来園するようになったという。ドームは最高高さ34b、屋根面積1万7900平方b。アフリカ、アジア、アメリカの熱帯雨林を再現している。同動物園のドーム内には、メガネザル、キルクディクディク、コビトカバ、オオカワウソ、オセロット、リスザル、ナマケモノ、コモドドラゴン、スナドリネコ、サイチョウ、ドワーフカワウソなどの動物が暮らしている。
 本年度の庁内検討では、海外事例の研究を通じて、10年度以上前の基本計画検討時はもちろん、今の時代でも新しく人気があるとされる探検温室の位置付けを把握。どういった機能を与えるか、実現できるのかなどを検討する。
 植物園温室後館エリアの再整備は、再整備構想を19年度にまとめ、20年度に基本計画素案をまとめようとしている段階。探検温室が実現すると、動植物園の目玉施設になる可能性がある。探検温室を整備するとしても植物園エリアに決まったものではない。ただ、温室を別々の場所に同時期に整備するのは考えにくく、温室後館エリア再整備構想が本格化する前に探検温室の可否を判断することになりそうだ。

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