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(2015/05/29)

【愛知県】日本一元気な愛知 人が輝く愛知へ
〜 大村秀章愛知県知事インタビュー 〜

 

 リニア中央新幹線の着工、国産初のジェット旅客機MRJのロールアウト、世界初の燃料電池自動車の発売など、2014年度、愛知県でビッグプロジェクトが動きだした。新たな産業振興を積極的に推進する愛知県は、産業を支える道路などのインフラ整備にも一層力を入れていかなければならない。一方、14年度末には新たな地震対策アクションプランや公共施設等総合管理計画を策定。今後の地震対策、県有施設の老朽化対策の県の基本方針が示された。また、14年度に成立した改正公共工事品確法など担い手3法では、発注者の責務が明確にされ、各発注者に対応が求められている。2月の愛知県知事選挙で再選を果たした大村秀章愛知県知事に、これらの課題や、これからの県政に対する考えを聞いた。

 

大村秀章

――二期目の抱負をお聞きしたい。
「一期目の4年間、『日本一元気な愛知をつくる』という決意のもと、全力で県政運営に取り組んできた。県民の皆さまにご理解とご協力をいただき、社会インフラの整備は順調に進み、日本一の産業力をさらに強化し、雇用も20万人増加することができた。また、教育、医療・福祉、女性の活躍、子ども・子育て支援、障害者福祉など、人づくりを大きく前進させることができた。こうした取り組みを通じ、愛知の経済・産業力、人財力、地域力を大いに高めることができた。続く二期目の4年間は、さらにその勢いを加速し、日本一元気な愛知をつくり、日本の未来をつくっていきたい」
「昨年は、国産初のジェット旅客機MRJのロールアウト、世界初の燃料電池自動車(FCV)のスタート、リニア中央新幹線が建設段階に入るなど、日本一の産業県愛知が将来に向け発展していくための大きな芽が出てきた1年だった。そして今年は、これらの日本の経済・産業の命運がかかった、日本の未来をつくるプロジェクトが大きく羽ばたく年になる」
「継続は力。愛知の経済・産業を強くしていく中で、若者や女性の雇用を増やして人づくりを進め、全ての人が活躍する、人が輝く愛知をつくっていく。そのことでさらに地域を元気にするという好循環をより一層前進させていきたい。そして『日本一元気な愛知』『人が輝く愛知』『人財力』を高めていく、そうした『光り輝く愛知』をしっかりとつくっていきたい」

――2015年度の当初予算は、知事の政策的意図を反映した年間予算として編成されている。今回の予算の特徴は。
「人財力を高め、『日本一元気な愛知』『人が輝く愛知』をしっかりとつくっていきたいという思いを15年度当初予算に込めて、『光り輝くあいち』をつくる予算としたところだ」
「27年度の開通を目指すリニア中央新幹線、国産初のジェット旅客機、そして世界初のFCVといった日本の未来をつくるプロジェクトは、全て愛知からスタートした。これらを必ず成功させ、愛知県の経済・産業を強くしていく。その中で、若者や女性の雇用を増やし、人づくりを進め、全ての人が活躍する、人が輝く愛知をつくっていく」

――15年度当初予算では、14年度当初予算に引き続き投資的経費が増額となっている。どのような分野に重点的に取り組む考えか。
「15年度当初予算では投資的経費に2732億円を計上した。14年度当初は2497億円だったことから、235億円、9.4%の増額となっている」
「15年度当初予算では、県税収入の伸びがわずかにとどまる一方、義務的経費が増加する厳しい財政状況ではあった。しかし、投資的経費については、国庫補助金を活用して防災・減災対策に重点的に取り組むほか、県単独事業としても、県民の皆さまの安心・安全につながるような社会基盤整備を積極的に進めることにした」
「防災・減災対策については、第3次あいち地震対策アクションプランに基づき、県立学校や住宅・建築物、河川・海岸堤防の耐震化などの事業を着実に進めていく。また、地域の治安を守り、災害時の活動拠点となる警察署の整備などを進めていく。交通安全対策としては、道路標示・標識、信号機などの交通安全施設の整備を積極的に進めていく」
「医療・福祉分野では、15年度中に三河青い鳥医療療育センターや、障害児者の医療や地域生活を支援する拠点となる医療療育総合センター(仮称)の医療型障害児入所施設やリハビリテーション棟を開所する。城山病院の新病棟も一部供用を開始することとしており、鋭意整備を進めている」
「教育分野では、16年4月に開校予定の愛知総合工科高校の整備を進めるほか、児童生徒の増大により過大化が進んでいる知的障害者特別支援学校の整備に向けた実施設計などに着手する」


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行政・業界双方に役割り


――建設業界は人手不足や資材不足が深刻な状況だ。愛知県でも大型の建築物件などで入札不調が相次いだ時期があった。14年度の工事の落札状況などはどうだったか。
「14年度の建設部工事の平均落札率は93.4%で、前年とほぼ同様な状況だった」
「入札不調については、14年度は建設部全体で69件発生し、入札件数に対する割合は3.2%だった。前年度の不調件数82件、3.8%と比較すると、いずれも減少しているものの、依然として高い水準にあると認識している。特に建築工事では、民間の建築需要の増大や技術者不足などから、入札件数241件のうち14.5%に当たる35件が不調だった」
「低入札価格調査制度については、14年度は予定価格が1億5000万円以上の工事72件を対象に行った。このうち調査基準価格を下回った34件について調査を実施した」

――14年度に改正公共工事品確法などいわゆる担い手3法が成立した。発注者の責務が明確にされたが、愛知県は具体的にどのような対応をしているか。
「品確法の改正では、『将来にわたる公共工事の品質確保』と『その担い手の育成』が法目的に追加されるとともに、発注者の責務として、予定価格の適正な設定、ダンピング受注の防止、発注者間の連携強化など、発注関係事務を適切に実施することが明記された」
「愛知県では、かねてから受注機会の拡大、物価変動に応じた予定価格の設定、総合評価落札方式の導入・拡充など、入札契約制度の改善を行い、公共工事の品質確保はもとより、地域を支える建設業者の健全な発展に努めてきた」
「建設産業に従事する技術者や技能労働者の育成についても、設計労務単価の引き上げなどにより、労働環境の改善を促してきた。また、総合評価において、若年技術者の雇用実績を加味することにより、企業の取り組みを後押ししてきた」
「法改正を踏まえ、現場の施工条件を適切に反映した予定価格の設定に努めていく。また、総合評価落札方式において、品質向上など施工能力を審査する方式を重視するとともに、入札参加においても若手技術者をより登用しやすくするなど、品質確保と担い手の育成に向け、一層の改善に取り組んでいく」
「さらに市町村の支援にも取り組んでいく。昨年11月に県と県内全市町村が連携する場として愛知県公共事業発注者協議会を設立した。今後、契約部局と技術部局の責任者が一堂に会するこの協議会で情報を共有し、連携を図ることにより、全県的な取り組みを展開していく」
「これらの施策を着実に推進することにより、行政と地域を支える建設産業の双方が、担い手の育成に向け、しっかりとそれぞれの役割を果たし、県民が安全・安心に暮らせる県土づくりの実現を目指していく」

――若年入職者の拡大には、建設技能労働者の処遇改善と建設業の魅力発信が欠かせない。県はどんなことに取り組んでいるか。
「建設業界は、近年の建設投資の落ち込みに伴う受注競争の激化により、労働環境の悪化、若者の建設業離れを招くなど、中長期的な担い手不足が喫緊の課題だと認識している」
「本県では、従来から適正な設計労務単価・予定価格の設定、社会保険などの未加入対策、ダンピング対策の強化など、建設業の労働環境の改善につながる施策を進めている。具体的には、10年度から全国的にも先進的な取り組みとして、社会保険に加入していない業者は建設工事の入札に参加できないこととした。13年度には、最低制限価格などの算定式を改正し、ダンピング対策を強化している。さらに労務費の上昇に対し、昨年と同様に国の改定に合わせ法定福利費相当額を適切に反映した単価改定を2月に実施したところだ。加えて、今般の一般管理費の改定についても、2014年6月の品確法の改正の趣旨を鑑み、受注者の適正な利潤を確保するため、例年10月適用のところ、5月から前倒しで適用している」
「若手人材の育成・確保に向けた建設業の魅力発信については、インターンシップでの学生の受け入れや現場見学会を通じた建設事業のPRに努めている。13年度からは、学生と産学官の実務者との異世代・異業種間の交流の場として『イブニングサロン』を提供し、建設分野の実態や疑問、課題などを共有し、いかに建設業が地域の安全・安心の確保や経済産業の発展に貢献しているかなど、建設業のやりがいや魅力を発信している。今後とも、若手技術者をはじめ担い手の育成・確保のため、この取り組みを発展させたいと考えているので、業界の協力をお願いしたい」


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持続的発展に不可欠


――入札・契約制度で建設業界の処遇改善を図る動きがある。県の考えは。
「社会インフラを整備し、将来にわたってその機能を維持していくことは極めて重要だ。そのためには公共工事の品質はもとより、公共工事の担い手である建設業界の処遇を改善し、持続的に発展させていくことが不可欠だと考えている」
「中部地方整備局では昨年度、女性技術者の配置を入札参加要件とする工事や若手技術者を配置した工事を工事成績で評価する工事、若手や女性技術者が安心して働きやすい職場環境づくりに積極的に対応する工事などを試行しており、現在、検証が進められていると聞いている」
「県としては今後、国の検証作業も参考に、試行導入に向けて検討していく。また、処遇改善に向け、業界団体との意見交換会などを行い、業界と行政が一体となって取り組める効果的な対応を研究していきたい」

――少子高齢化により労働人口が減少していく中、新たな人材確保策が必要となってくる。
「女性の活躍促進は大きなテーマだと考えている。13年7月に愛知県で初めての女性副知事として起用した吉本副知事をリーダーとして、女性の活躍促進プロジェクトチームを設置した。定着と活躍という二つのテーマで取り組みを始めた」
「日本では、女性の労働力率を年齢階層別にグラフ化すると、子育て期に当たる30歳代を谷とし、20歳代後半と40歳代後半が山になるM字カーブとなる。これは欧米諸国では見られない傾向だ。愛知県は製造業の比率が高いこともあり、女性の就業率が低かった。また、M字カーブの谷も全国平均より深く、女性管理職の比率も低い。背景は分析できているので、その課題を解決し、女性が輝く社会を愛知からつくっていきたい」

――14年12月に第3次あいち地震対策アクションプランを策定した。どのような考えで地震対策を進めていくのか。
「第3次アクションプランは、地震防災対策の県の行動計画に当たるもの。各アクション項目の取り組みを着実に推進するため、全庁を挙げて取り組んでいく」
「取り組みの推進に当たっては、各アクション項目の取り組み状況や、減災目標の達成状況などの進捗を管理し、愛知県地震対策有識者懇談会を活用して定期的に検証していく。最新の地震防災の動向や社会状況の変化も踏まえ、プランを点検・改善していくなど、PDCAサイクルによる計画のフォローアップを進めていく」
「プランに掲げた減災目標や具体目標は、県の取り組みだけで達成されるものではなく、県民や事業者の皆さまにも高い意識を持っていただき、それぞれの取り組みを進めてもらうことが不可欠であり、プランの普及・啓発にもしっかり取り組んでいく」


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業界の技術力に期待

 

――14年度末に県有施設の老朽化対策の基本方針となる「愛知県公共施設等総合管理計画」を策定した。予防保全型の維持管理をどのように進めていくのか。
「本県では、国のインフラ長寿命化基本計画に先立ち、独自に研究会を設置して検討を始めていたため、総務省の要請期限である16年度より2年も早く計画を策定することができた」
「本年度からは具体的な対策に取り組むための新たなステージに進むことになる。19年度までの5年間で施設の健全性確保のための仕組みづくりを行い、20年度までに施設類型ごとの個別施設計画を策定することが当面の目標だ」
「橋梁、公園などすでに長寿命化に向けた計画を策定しているインフラについては、その計画に基づいて点検・診断、補修、計画の見直しといった一連のメンテナンスサイクルを循環させる。それにより施設のさらなる安全性の確保、維持・更新経費の一層の軽減と標準化を目指したい」
「一方、庁舎などについては、耐震改修に一定のめどが付いたため、これから本格的に老朽化対策に着手することになる。本年度は取り組みの第一歩として、新城設楽総合庁舎と愛知県体育館で長寿命化に向けたモデル調査を実施する。技術職員による施設の巡回点検も開始することにしている」
「公共施設やインフラの老朽化は全国的な課題だ。今後、一斉に取り組みが進められることから、建設業界にとっては新たなビジネスチャンスともなる。建設業界の皆さまには、インフラのモニタリング、補修、長寿命化のための新技術・新材料の開発や活用、PPP・PFIといった整備手法の提案など、これまで以上に民間の技術力やアイデアを存分に発揮していただくことを期待したい」

――14年度、リニア中央新幹線の建設がスタートした。リニア開通後の愛知県の将来像をどのように描いているか。
「リニア中央新幹線の開業により、首都圏と中京圏で5000万人規模の大交流圏ができる。5000万人が40分圏内でつながるというのは世界で初めてであり、インパクトが非常に大きい。これを最大限に生かしていくことが必要だ。27年までに首都圏に負けない愛知の体制をつくらなければならない。14年3月に策定した『あいちビジョン2020』では、「中京大都市圏」という形で、リニア開業によって生まれる5000万人規模の大交流圏の西の拠点として、国内外から人、モノ、カネ、情報を呼び込み、発展していく大都市圏づくりの方向性を示した」
「リニア建設の最大の難関は、名古屋の地下駅建設に必要となる用地確保だ。これについては、県としても本年度から県土地開発公社の職員を含め10人の職員を派遣している。人もお金も惜しまないという姿勢で取り組んでいく。県、名古屋市、JRの3者がチームとなって全力で対応していきたい」
「広域交通ネットワークの拠点である名古屋駅の利便性を向上し、リニア開業による時間短縮効果をより広域的に波及させ、地域の発展につなげることが重要だ。そのためには、名古屋駅のスーパーターミナル化に取り組む必要がある。日本の鉄道駅のモデルとなるようなスーパーターミナルをつくっていきたい。併せて、名古屋駅を中心とする40分交通圏の拡大も欠かせない。産業の拠点である西三河地域とのアクセス強化や中部国際空港へのアクセスの向上、名古屋高速道路を名古屋駅まで延伸して高速道路と鉄道の直結にも取り組んでいかなければいけない」
「私は、産業・経済では首都圏に負けないと思っている。この地域の産業・企業は付加価値の高いモノづくりが中心。スペースのない首都圏に産業・企業が拠点を移すことはないと考えている。むしろ40分で結ばれれば首都圏の人材が使えるということ。産業基盤をもっと強化できるということだ。この地域が持つ圧倒的なモノづくり産業の集積をベースにしながら、次世代自動車や航空宇宙、ロボットといった、次世代の柱となる産業の育成などにより、リニア大交流圏の中での一大産業拠点としての役割を担っていく」
「産業基盤はどこにも負けない力があるが、観光、コンベンションの面がこれまではやや手薄だった。これからの大きな課題は、人を集める魅力をつくり、発信していくことだ。4月に観光局をつくり、観光面での機能強化に取り組む体制を整えた。世界から人を引きつけられる地域づくりを目指していく」
「こうした取り組みを通じ、日本一元気な愛知をつくり、東京一極集中にストップをかけ、日本の活力を取り戻す大きな核としての役割をしっかり果たしていきたい」

――産業を支える道路などのインフラ整備の今後の展望をお聞きしたい。
「広域道路ネットワークの整備については、本年度中に新東名高速道路が供用するほか、名古屋環状2号線西南部・南部や三遠南信自動車道、名豊道路の整備が進められている。愛知県はこれらの幹線道路ネットワークと一体となったアクセス道路の整備を進めている。また、民間事業者による有料道路コンセッションや、知多半島道路などでのインターチェンジや出口の新設など、利用者の利便性を向上させていく取り組みにも着手している。さらに、西知多道路の早期事業化や浜松三ケ日・豊橋道路の早期具体化を促進している」
「港湾については、名古屋・衣浦・三河港の三つが、モノづくり愛知の物流拠点として県の経済産業活動を支えている。物流の効率化など、3港を連携させていくことがこれからの課題だ」
「中部国際空港は、二本目滑走路をはじめとする機能強化が重要だ。航空路線、航空需要を拡大させ、世界とのアクセスを強くしていきたい」
「愛知県は交通インフラが非常に発達している。引き続きしっかり整備を進め、産業力をもっとアップしていきたい」
(2015/05/29)

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